触れるだけで崩れていく身体と、彼の我慢の限界点 (ページ 9)
囁きながら、指の腹でなだらかな曲線をなぞっていく。
その触れ方があまりにじっくりで、呼吸が止まった。
「…昼間の視線、全部バレてたぞ」
思わず顔を上げた瞬間、彼の瞳にあからさまな欲が浮かんでいた。
「気づかないふりしてやってただけだ」
そう言ったあと、彼の親指が鎖骨の上をなぞる。
軽く押されただけなのに、身体の奥まで痺れた。
「そんな目で見て、よく我慢できると思ったな」
彼の胸元に触れた指先が、震えているのが自分でもわかる。
その震えを見て、彼は小さく息を吸い込んだ。
「…ほんとに、可愛い」
今まで聞いたことのない声音だった。
抑えきれずに溢れたみたいな、熱のこもった声。
その瞬間、身体ごと抱きしめられる。
胸と胸が触れ、足が彼の足に重なり、距離がゼロになる。
「離したくない」
耳元で搾り出すように言った声が、胸の奥まで響く。
抱きしめられた腕の力が強くなり、
背中に回された手が私をベッドの方向へ誘うように動く。
「…来い」
短い声。でも拒めるはずがない。
朝比奈さんはゆっくりと身体を離し、私の手を取った。
指先を絡めるだけで、もう逃げられない。
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