チャラ男の告白と甘い囁き。苦手だったのにどうしてこんなに感じるの?

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チャラ男の告白と甘い囁き。苦手だったのにどうしてこんなに感じるの? (ページ 1)

大学で経済学部のゼミに所属している私には、苦手な人物がいる。

それは、同じゼミの悠也だ。

派手な金髪、ピアス、ブランドもののパーカー。

声が大きくて、ゼミでも先生に冗談を飛ばすような人。

でも女子には人気があって、いつも誰かと一緒に笑っている。

真面目にノートをとる私にとっては、まぶしいというより、ただただうるさい存在だった。

「なあ早紀、今度さ、参考文献まとめて見せてくれよ」

いつもの調子で軽く声をかけられ、私は小さくため息をつく。

「…自分でやればいいでしょ」

「固いなあ。ちょっとくらいいいじゃん」

笑いながら肩を叩かれて、私は眉をひそめた。

まったく、馴れ馴れしい人だ。

私は彼がとにかく苦手だった。

*****

けれどある日、大学からの帰り道。

私は悠也と偶然同じ電車に乗り合わせてしまった。

悠也と向かい合わせ。

運悪くラッシュの時間帯で、車内はぎゅうぎゅう詰め。

気づけば、私は悠也とかなり密着して立っていた。

「やばいくらい混んでるな。…大丈夫?」

耳元に落ちてきた声に、思わず背筋がぞくりとする。

男性にあまり耐性がないから、近すぎる距離を意識してしまう。

息がかかるほど近くて、ドキドキする。

「よいしょ…、もうちょっとこっち来たら?潰れるよ」

悠也は体を動かし少しスペースを空けたところに私を誘導した。

(意外に優しい所があるんだ…)

いつもと違って男らしい態度に少しときめく。

やがて電車がカーブに差し掛かると大きく揺れた。

「きゃ…!」

悠也が更に私に迫ってきて、まるで胸を押し付ける格好みたいになった。

「かなり揺れたけど…大丈夫?」

「う、うん…」

心臓が早鐘を打つ。

嫌だと思うのに、耳まで熱くなってくる。

ここまで近づくと彼の香水の匂いがわかるほどだ。

少し甘くて、なんだかクラクラする香りだと思った。

それからしばらくしてようやく駅は目的地に到着した。

私が「降りるから」と小さな声で言うと、悠也はまたな、と明るくニカッと笑った。

…その夜は眠れなかった。

悠也の体のぬくもりと、そこに押し付けた自分の胸。

「あんなやつ…どうでもいいはずなのに…」

言葉とは裏腹に、私はその日眠りにつくまで悠也のことを考えていた。

それから私は大学で悠也を見つける度に目で追うようになってしまう。

(また女の子と喋ってる…)

男女問わず友人が多い彼。

楽しそうに女の子と話している姿を見ると、胸の奥がなぜだかチリチリと痛んだ。

遠目から見ていると時折悠也と目が合った。

だけどいつも視線を逸らしてしまう。

見ていたとバレるのが恥ずかしくて、もちろん挨拶なんてできるはずもなかった。

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