初デートが終わってから見せた心配症な彼の新たな一面 (ページ 6)

濡れた髪をタオルで拭きながら、部屋に向かう。

「博くん、あがったよー。」

相変わらず、博くんは正座だ。多分、一歩も動いていない。

とりあえず、私はベットに腰かけた。

「ねぇ、京ちゃん。」

「うん?」

「今日のデート、その…楽しかった?」

あー、反省してますってことね。

「うん。まぁ、もうちょっと、恋人っぽいことしたかったなぁ…なんて思ったりするけど…。」

「ホントに?」

「うん。」

ギュッ。

え…。

「博くん…?」

「何?」

「何って、今、何してるか、わかって…」

「ぎゅってしてるよ。」

「・・・。」

「ダメ?」

「ダメじゃないけど…びっくりしちゃった。昼間、博くん、全然こっちむいてくれなかったから。」

「ごめん。…俺、心配性だからさ。」

「・・・。」

「京ちゃんに嫌われちゃうの怖くて。」

「・・・。」

「あたし、女の子として見られてないのかと思ってた…。」

「そ、そんなことないよ!だって…」

「だって…?」

「だって、京ちゃんのこと見ちゃうと・・・」

「なに?」

「チュウしたいとか…その…触りたいとか、思っちゃうから。」

「///」

「でも、もう我慢できない。」

その瞬間、博くんが唇を奪った。

いつもの博くんに似合わない深いキスだった。

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