海外で英国エロ紳士とアバンチュールの夜。青い目で見つめられ、とろける私

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海外で英国エロ紳士とアバンチュールの夜。青い目で見つめられ、とろける私 (ページ 1)

 千里は子供のころから英会話スクールに通っていたこともあり、英語は得意科目だった。大学も外大へ進み、今の会社の海外事業部に就職した。

 働き出して三年。仕事は充実しているけれど、プライベートはそうでもない。休みといっても家でごろごろするぐらいだから、思い切って二週間の長期休暇を使って海外旅行へ行くことにした。

 大学の卒業旅行に台湾へ行った経験しかない千里。次は絶対にイギリスかヨーロッパにしようと思っていた。

 一人旅だからその時の気分で行き先を決めればいい。飛行機の往復チケットだけを購入し、まずはイギリスを目指すことにした。

 なるべく荷物を少なくしようと思っていたが、結局大きなスーツケースは欠かせない。

「一人旅に向いていないんじゃないの」

 と、母に小言を言われながらも、久しぶりの海外に心が躍る。あっという間に予定の日がやってきて、千里は日本から飛び出した。

 乗り継ぎして約十九時間のフライトは思っていたよりも疲れず、ヒースロー空港に到着すると日本語のない世界にテンションがあがる。

 手続きもスムーズで、英語のやり取りも問題なく進み、千里はそのまま地下鉄でロンドン市内を目指すことにした。

 タクシーだと確実に到着するけれど、時間はたっぷりあるし、節約にもなる。

 小柄な千里と大きなスーツケース。そこまで不便ではないけれど、持ち上げなければいけない場所は多い。そんなときは、必ず誰かがやってきて助けてくれるので、千里が困ることはなかった。

 さすがレディーファースト。海外ではそういったことは当たり前だけれど、千里にとっては新鮮だ。周りの外国人が全員紳士に見える。

 そのまま地下鉄に乗り、車内の広告や案内を見渡す。周りの人の会話も聞こえてはくるけれど、現地のスピードに全くついていけず、千里は自分の英語力がいかに役に立たないかを思い知らされていた。

 やっとロンドンに着く。どんよりとした暗い雰囲気が漂い、人が急ぎ足で歩く。日本に似ているな、と思いながら千里も歩き出したその時だった。

「ヘイ!」

 後ろから声をかけられた。ヒースロー空港で手伝ってくれた男性だった。

「また会ったね、ロンドンが目的地だったんだ」

「うん」

「日本人だよね?」

「そうよ」

「俺、日本に興味があるんだ」

「そうなの?」

 そんな会話をしながら改札を出る。

「僕、ジェームス。よろしく」

「私は千里、こちらこそよろしくね」
 
 さらさらのブロンドヘアーと青い目。睫毛がふさふさで、くっきり二重。細身で長身で、スキニーパンツと赤いTシャツがロンドンにぴったりだ。

空港で手伝ってくれたときも、かっこいい人だなと思わずにっこりしたのを覚えている。

「どこに泊まるの?」

「これから決めるの」

「じゃあ、コーヒーでもどう?一緒に探してあげるよ」

「ありがとう!」

 本当はもっと警戒しないといけないのだろう。でも、千里には心強い存在だ。想像以上にネイティブが話す英語のスピードについていけず、全て理解ができない。

 まだ昼間だし、悪そうな人ではないし…、体臭も気にならないし…、と自分の中でジェームスを受け入れる理由を作って、頼ることにした。

 二人はコーヒーチェーン店に入った。時間は午後三時。時差ぼけも今のところ感じてはいない。

「これからだよ」

 そう言ってジェームスは笑っている。ジェームスが注文をしてくれ、二人はテーブルで向かい合って座った。

「色々とありがとう」

「気にしないで。それより千里の宿泊先を探さないと」

 ホテル探しのサイトから検索する。

「うわー、高いね」

 どこのホテルも二万円前後の値段だった。少し離れた場所を調べ直し、やっと一万円のホテルを見つける。

「場所は不便だけど…」

 タクシーで十分ほどの距離らしい。千里はこれ以上調べることが面倒になり、ジェームスが見つけてくれたホテルに決めた。

「俺のアパートの近くだよ」

「そうなの?じゃあ、一緒に行けるよね」

 初日の夜ぐらいは問題もなくスムーズに進めたかったこともあり、千里はほっとした。

 そのままネット予約を済ませ、二人でタクシーに乗りホテルに向かう。ジェームスは少しゆっくりめに英語を話してくれていて、千里はその気持ちが嬉しい。

 ジェームスは仕事でフランスから帰ってきたらしい。フランスの嫌なところを千里にまくしたてる彼はとても初対面には思えず、千里はすっかりジェームスに心を許し始めていた。

「今夜はゆっくり部屋で休むの?」

「せっかくイギリスに来たんだしパブで黒ビールを飲みたいな」

「好きなの?」

「一度しか飲んだことはないわ。味も苦かったとしか覚えていないの」

「パブに一人は危険だから、一緒に行こうか?」

「うん!ぜひ!」

 そんな約束をして、二人は同じタクシーに乗り込んだ。ジェームスが運転手に千里のホテルを伝えて、先に降りる。

「後からメッセージ送るよ」

「オッケー」

 手を振るジェームスはとてもかっこいい。金髪で白人というだけで、なぜか印象がいいのは千里が日本人だからだろうか。

 ホテルへはすぐに到着し、千里は無事にチェックインを済ませた。

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