捻出してくれたデート時間すらも仕事に邪魔されて…寂しさ埋めるキスマーク (ページ 6)

「あー、我ながら派手につけちゃったな、キスマーク・・・ごめんな」

「だーかーらー、嬉しいって言ってるじゃん?しばらくタートルネックしか着れないけど。あはは」

「・・・。キスマーク消える前にまた会えるよう、頑張るから」

「行ってらっしゃい、頑張って!」

ぎゅっと抱きしめあった後、笑顔で浩太を送りだし、散らばった紫色を見つめ、少し泣いた。

ほんとうに、きれいな色。

いつも、いつもいつもいつも。

浩太の唇が離れたとたんに、私は浩太の唇が欲しくてたまらなくなる。

「今度は北斗七星、つくっちゃうかもよ」

そう、浩太は笑ってた。

こんなに愛されてるの、わかってるから、充分でしょ。

自分に言い聞かせながら、まだ暖かいシーツの中、浩太の残り香にくるまれる。

浩太・・・浩太・・・小さくつぶやく。

-FIN-

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