「まだ、いけるでしょう?」優しく柔らかな執事の淫らで鬼畜なお仕置き (ページ 2)

「お待たせいたしました。千星お嬢様」

香りに酔いしれていたら、わたしの執事が静かに現れた。

「利人さん」

我慢できずに飛びついたわたしを、利人さんは優しく抱きとめる。

「会いたかった」

「千星お嬢様、いきなり飛びつくなんて、レディーのすることではありませんよ」

わたしの髪を撫でながら、柔らかく叱られるだけで胸がきゅんとした。

「ごめんなさい」

「千星お嬢様は素直で、いいコですね」

不惑の歳の利人さんになら、子供扱いされても嫌じゃない。

「すぐにお茶を淹れますから、おかけになってください」

促されて猫脚のサロンチェアに腰かける。

てきぱきとティータイムの準備をする利人さんは目の保養そのもの。

「本日はローズとレモングラス、ペパーミントのハーブティーを用意いたしました」

「すごくいい香り」

初夏の香りが鼻をくすぐった。

「サンドイッチはアボカドとエビ、スコーンはカボチャ、ケーキはクラシックショコラでございます」

どれも小さいサイズで、少し物足りなく感じるくらい。

でも、そうじゃなきゃ、メインが美味しくなくなってしまう。

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