脈なしだと思っていた男友達から離れようとしたら、甘く狂いはじめて逃げられない (ページ 4)

 
「よいしょっと」

「きゃあっ」

ふわっと視界が浮いた。

気づけば、そのまま抱き上げられてて。

抵抗する間もなく、ベッドに運ばれていた。

「はるは俺のお姫様だもんね?」

無邪気な声なのに、視線だけ妙に熱くて。

奏が私のことを、明らかにいつもとは違う視線で見ている――それだけで、奥がずくんと震える。

そのままシーツの上に押し倒されて、気づけば完全に組み敷かれていた。

逃げ場なんてどこにもなくて、上から覆いかぶさるように押さえ込まれる。

思っていた以上にはっきりと感じる体格差に、思わず息が詰まった。

(あ……)

一瞬で理解してしまう。

力では、絶対に敵わないって。

顔は相変わらず可愛いのに——

こうして押さえ込まれると、ちゃんと“男なんだ”って思い知らされる。

その事実に、胸の奥がじわりと熱を帯びていく。

「怖い?」

低く落ちてくる声に、少しだけ息が揺れる。

「……ううん……」

首を小さく横に振ると、彼はふっと笑って「そっか」と呟いた。

そのまま、押さえ込んでいた手の力をほんの少し緩める。

でも、逃がすつもりなんてないみたいに、距離は近いままで——。

(奏になら、何されてもいい)

ゆっくりと下着に指がかかって、少しずつ引き下ろされていく。

布が脚に沿って滑るように落ちていき、するりと足元へと抜けていった。

「あ……っ」

空気に触れた瞬間、ぞわっとした感覚が走って、思わず体がこわばる。視線を向けられている気がして、余計に落ち着かない。

恥ずかしさでどうにかなりそうになって、逃げるみたいに体をよじった瞬間――手首を掴まれた。

「逃げたらだーめ」

耳元で落ちてくる低い声に、背筋がぞくっと震えて、心臓だけがやけにうるさい。

甘いのに、逃げ場なくなる感じで。

怖いし、恥ずかしい。

――なのに。

それ以上に、もっと奏に触れられたいって思ってる自分がいて。そんなこと考えた瞬間、胸の奥がじわって甘くなる。

「……そんな顔してるとさ」

低い声が落ちてきた瞬間、びくっと肩が揺れた。

ふと彼のモノに目をやるとトランクス越しでもはっきり分かるほど、その存在は強く主張していて。ぴんと張ったラインに視線が引き寄せられて、思わず息が浅くなる。

「……俺もうやばいかも」

「…え」

「そんな顔されたら、我慢できるわけないじゃん」

その言葉と同時に、距離が一気に詰まる。

「あ……っ」

「……はる、好きだよ?」

ふいに落ちてきた言葉に、時間が止まる。

ずっと欲しかった言葉。

ずっと、聞きたかった一言。

気づけば、頬に涙が伝っていた。

「ありゃ?泣くほど嬉しかった?」

くすっと笑う声。そのまま、また触れられる。触れられる前から、もうおかしい。

(奏の……が、欲しい)

コメント (0)

表示されている文字を入力してください: