アイドルとマネージャーの禁断の肉体関係。ライブ後、二人きりの楽屋で生で犯されてしまって… (ページ 2)

てっきり何かを頼まれるのだと思って準備をしていたから、予想外の返しに私は間抜け面を晒してしまう。

「今日ずっとバタバタしてたけど、なんか口にした?」

「…」

私は言葉に詰まった。

確かに今日は忙しくって、まともな食事をとっていなかった。

「ほらな。お前が俺のスケジュール管理してんのに、自分のことは適当かよ」

大雅はじろりと私を睨むと、立ち上がってこちらへと歩いてくる。

「お仕置きでもしてやるか」

そう言うと、大雅は意地悪く微笑んで、私のすぐそばで立ち止まる。

不意に、頬に触れる温かい手。

「…っ!?」

大雅の指が私の両頬を包み込み、ぐいっと上を向かせられる。

「逃げんなよ」

ためらう間もなく、唇が塞がれる。

「ん…っ、ん、あのっ!」

一度唇が離れたすきに文句を言おうとして、すぐさま再び唇を奪われる。

わずかに開いたままの口の中に、大雅の舌が入り込んできて、私は驚いて目を見開いた。

触れ合う唇が、舌が、吐息が、驚くほど熱かった。

くちゅ、と水音が響き、大雅の舌がゆっくりと私の口内をなぞる。

逃げようとしても、両頬に添えられた手がそれを許さない。

永遠にも思えた数十秒が過ぎて、私はようやく解放された。

「紗幸、そこに手ついて」

大雅は、鏡台を指差しながらそう言った。

「な、何言ってるんですか!? ここ楽屋…!誰かにバレたらっ」

「そんときは、俺が適当に誤魔化す」

「誤魔化せるわけ…っ!」

反論しようとした瞬間、扉の向こうでスタッフの声がした。私は慌てて大雅と距離を取る。

「ふはっ、そんなに慌てんなって。元々しばらく休みたいから誰も入れるなって話は付けてあっただろ」

「それは、そうですけど…」

大雅の指示で、しばらく他のスタッフが入ってこないようにお願いをしていたのは本当だ。

とは言っても、扉一枚隔てた向こう側ではスタッフが当たり前に仕事をしているし、完全にプライベートな空間というわけでもない。

「…いつもは、こんなところでしないじゃないですか」

「まー確かに。でもそろそろいいんじゃね?楽屋でやっても」

「何も良くないです!あなたって人は…っ」

「はいはい、いーから」

実のところ、私たちがこうやって恋人同士でやるようなことをするのは、これが初めてじゃない。

アイドルとして恋人を作ったり、風俗を利用したりするわけにはいかない大雅の性欲を発散するため、という名目で。

ファンからしたら、マネージャーと肉体関係にあることで守られる表向きの純潔なんて、ひどい悪夢だろうと思う。

最初は私だって抵抗していた。けれど、大雅の甘くも狡猾な態度に、私の心はたやすく揺らいでしまう。

いけないことをしている背徳感と、女として求められる幸福感とが入り混じる中で、私は抗うことをやめた。

ステージ上で完璧なアイドルを演じる彼からは、想像もできない姿だろう。

それを私は嫌がるどころか、この特等席を、心から愛おしく思ってしまっている。

…これが、許されない感情だと分かっていても。

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