様子がおかしいというダンジョンの調査に入ったら、えっちなトラップに捕まってしまった件
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様子がおかしいというダンジョンの調査に入ったら、えっちなトラップに捕まってしまった件 (ページ 1)
私、フィオナは、基本ソロで活動している冒険者だ。
ランクは中堅くらいで、別に市井に名が通っている有名冒険者とかではない。
ただ、「依頼された仕事は誠実にこなす」をモットーに日々頑張っているので、ギルドスタッフさん達からの評判はなかなかよかったりする。
そんな私は今、険しい森の中にいる。
今回受けた依頼は、何やら最近様子がおかしいという低級ダンジョンの調査。
一般には公開されていない依頼で、普段から私の仕事ぶりを買ってくれているスタッフさんから直接お願いを受けたのだった。
モンスターとの戦闘を避けながら、足元の悪い鬱蒼とした森を進んでいく。
やがて、何やら幾何学的な文様が刻まれた、石造りの建造物が見えてくる。あれが調査対象のダンジョンだ。
入り口のところまで慎重に近づいてみたが、ここまでは特に異変は見受けられない。
つまり、この異変の元凶はダンジョン内部にあるということ。
私は意を決して、ダンジョン内部に足を踏み入れる。
異変が起きているらしいとはいえ、ここはそもそも低級、初心者向けのダンジョンだ。
それなりに依頼をこなした経験があって、中級のダンジョンもソロで攻略できる私が、手こずるわけが……。
「え…?」
唐突に、シュウウ…と空気が抜けるような音が聞こえて、咄嗟に辺りを見回した。
四方を全て確認し、天井を見て、そのどこにも異変は見つけられなかった。ならば最後に残る可能性は、床だ。
足元の床から、微かな霧が立ち昇っている。
…さっきのは空気が抜ける音なんかじゃなかった。魔法系の罠が発動した音だ。
薄紫色の煙がふわりと空間に広がり、鼻腔をくすぐるような甘い香りが漂ってくる。
「っ…これ、まずい…!」
直感が危険を告げる。
すぐさま息を止めて逃げようとするが、ほんのわずかでも煙を吸い込んでしまったのか、頭がふわりと揺れ、身体の力が抜ける感覚に襲われる。
「な、にこれ…?」
膝がガクッと崩れて、近くの壁にもたれかかる。
視界がぼやけ、思考がまとまらない。まるで身体の芯から熱が湧き上がるような、じんわりとした感覚が広がっていく。
これはまさか、催淫系の魔法…?
低級ダンジョンにあるはずがない、人為的に仕掛けられたとしか思えない悪質な罠だ。誰がこんなことを。
壁に身を預けながら、こんなときこそ冷静に対処しなくては……と頭では考えているが、そう上手くはいかない。
体の奥がじんわりと火照り始め、わずかな衣擦れにも反応してしまうほど、身体が敏感になっていく。
「だ、め…このままじゃ…」
こんな状態では、低級のモンスターにすらまともに対抗できない。
頭がくらくらする中で何とか動こうとするが、身体がちっとも言うことを聞いてくれない。
脚に力が入らず、力なく床にへたり込んだ瞬間…。
突然、強い光が辺り一面を包んだ。
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