初恋の幼馴染とまさかの再会をした私。数年ぶりの彼の部屋で、今度はオトナの時間を過ごす
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初恋の幼馴染とまさかの再会をした私。数年ぶりの彼の部屋で、今度はオトナの時間を過ごす (ページ 1)
少しお昼寝をして、目が覚めたときには、窓の外はぼんやりと暗くなっていた。
小腹が空いていたから、コンビニで適当に何か買おうと思い立って、外に出る。
今の季節は春。とはいえ、夏はもうすぐそこまで来ていて、蒸し暑い日々が続く。
コンビニでいくつかお菓子を買って、それからは特に寄り道もせず帰宅する。
…つもりだったけど、今日は寝起きだったこともあって、もう少しだけ散歩をしてから帰ろうと思った。
普段は曲がる道をそのまま真っすぐ突っ切って、しばらく歩いていたとき。
「…世那?」
ふと、懐かしい声に呼び止められた。
振り返るとそこには、いつの間にか疎遠になってしまっていた、2つ年上の幼馴染の姿があった。
以前よりもだいぶ大人びて、雰囲気が変わっていたけれど、どうやったって忘れるはずもない。何を隠そう、彼は私の初恋の人なのだから。
「えっ、律樹さんだ!」
「久しぶりだね、世那」
私と律樹さんは、物心つく前から家族ぐるみで仲が良かった。
小さい頃はもちろん「律樹さん」なんてよそよそしい呼び方はしていなくて、たしか「律樹くん」「世那ちゃん」ってお互いに呼び合っていた気がする。
呼び方が変わったのは、中学生に上がったころ。
私が中学生になったときには、律樹さんはもう3年生で、同じ学校に通えたのはたった1年だけだった。
月日が経つにつれて、律樹さんは身長がぐんぐん伸びて、顔立ちもなんだか大人っぽくなっていって。
そんな律樹さんに、「世那」って名前を呼び捨てされたとき。心臓がどうしようもなくどきどきして、私は律樹さんへの恋心をいやでも自覚してしまった。
…それからはもう、変に意識してしまって、昔のようには戻れなくて。
律樹くん、なんて呼び方もできなくなっていた。
思春期を迎えた私たちは、そうして少しずつ疎遠になっていった。
律樹さんは県外の大学に進学してしまったから、当然それから顔を合わせることもなくなった。
いつまでも子どものままではいられないし、大人になるにつれて関係性が変化していくのは当然のこと。
むしろ、何にも難しいことを考えずに、男女でずっと一緒にいられたあの頃こそ、一時的なボーナスタイムだったんだろうなーって納得はしてる。
…それでも、未練が全くないわけじゃなかった。
律樹さんのことを好きな気持ちは、あれからもずっと募るばかりで。
あのとき、私が変に臆せずに、もっと律樹さんと関わろうとしていたら。
今頃は恋人同士になれていたのかもしれない…なんて、我ながら気持ち悪い妄想も何度だってした。
だから今日、久しぶりに律樹さんと会えて、こうして呼び止めてもらえたのが、私は嬉しくてしょうがなかった。
「律樹さん、いつの間にこっちに帰ってきてたの?」
「1週間くらい前かな。仕事の都合でね」
今にもにやついてしまいそうなのを何とかこらえながら、他愛ない会話を二言、三言交わした。
疎遠になっていたのが嘘みたいに話しやすい。
…勇気を出すなら、今しかないかも。
私は、一世一代の大勝負みたいな気持ちで、こう言った。
「あのっ、今から久しぶりに律樹さんのお家、行ってもいい…?」
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