執事の指先なんかでこの私が気持ちよくなるなんてありえない!!

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執事の指先なんかでこの私が気持ちよくなるなんてありえない!! (ページ 1)

私の家には少々変わった規則がある。それは「嫁入りをする女は嫁入り前に性的知識と経験を教育する」というものだ。
これは嫁入り先で旦那様を満足させることのできない女が出ないようにと決められた規則らしい。まったくもって馬鹿げている。
しかも仕込むのは我が家で働いている者のなかで経験豊富な人物を選ぶとのことだ。なんでこの私が下の者なんかに脚を開かなくちゃいけないのかしら。

しかし規則だから無視することもできないのも腹立たしい。そんなことを考えていたら私のことを教育する相手が決まったと連絡が入った。
相手は私の専属執事である秋良だという。秋良なら年が近いためまだマシかもしれないが、正直口うるさく苦手なので少しだけ怖くなった。

考えても仕方ない、どうせあんな奴のえっちなんて大したことないわよ。そう思うことにして私は夜まで適当に時間をつぶして過ごした。

*****

そうして夜になり私はお風呂に入って身体中をメイドに洗われて今ベッドの上に座っている。寝室はわずかな明かりとラベンダーの香りのするアロマが焚かれている。
なんか緊張してきた。どきどきしながら秋良が来るのを待つこと数分、ドアからノック音が聞こえてきた。

「入りなさい」

「失礼します。お嬢様、私は今夜教育係として任命されました。お嬢様が嫁ぎ先で恥をかかぬよう精一杯務めさせていただきます」

「そんな面倒な話なんかどうでもいいわ。さっさとはじめてさっさと終わらせて」

私はこんな男とのえっちなんて早く終わらせたくてそう言った。すると秋良は眉をひそめて少し怒った口調で

「お嬢様、いけません。これは大切なお家の規則であり嫁入り前の勉強なのです。きちんと身体が覚えるまで教育いたしますよ」

と言ってきた。本当に真面目で口うるさい男。これは私が覚えるまでねちねち教育をしてきそうね。
そんなことを考えていると秋良はベッドに近寄ってくると、私の足元でひざまずき頭を下げてきた。

「それではお嬢様、申し訳ありませんが今夜だけ私は執事ではなく教育係としてあなたと接します。少々厳しくなるでしょうがどうかお許しください」

「お父様が決めたことだものだもの、文句なんて言えないわ。許すからさっさと教育とやらをはじめて」

「かしこまりました。それでは、はじめさせていただきます」

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