気が狂いそうな程焦らされ、冷ややかな目で見下ろされる拷問のようなセックスの真意は― (ページ 4)

届かない場所で、巧くんの前髪が揺れてる。

体重をかけられた両手は、まったく動かすことができなくて、まるで縛りつけられているみたいで、怖い。

ふと、彼が動かないことに気がついた。

一番奥まで入ってるのに、動いてくれない。

「巧くん…」

「何」

今日、初めて聞いた声だった。

静かな静かな声。

散々追い詰められた私の身体は、もうすぐそこの頂点を求めて、震えているのに。

巧くんは、どこか楽しげに瞳を細めて、混乱する私を見つめていた。

動いて、ねえ、動かして。

でないと私、私…。

「腰、揺れてるよ」

「っ!」

「いやらしい由里」

でもまだダメ、と微笑んで、彼は変わらず、私をシーツに縫い留めたまま静止していた。

そのうちに、変化が起こったのは、私の方だった。

中がびくびくと痙攣して、巧くんのものを吸い込むもうとするみたいに、さかんに波打つ。

そのたび深い快感が、奥へ奥へと押し寄せる。

「あ、あっ…何?」

私の身体、どうなってるの。

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