激しい雨の日、手負いの獣となった彼に縋るように求められて… (ページ 4)
私の手が縋るものを求めて、床の上をさ迷う。
シン君は私の手に、自分の手を絡めて、キスをした。
そのまま抱き起される。
シン君の膝の上に跨る姿勢になった私は、自分の重みで更にシン君を奥へと向かい入れてしまい、高い悲鳴を上げる。
「ああああん、あんっ…」
シン君の腕が私の背中を強く抱き寄せる。
おなかの中は少し苦しいけれど、ようやくいつものようにあたたかくなってきたシン君の体温が嬉しい。
密着したことでシン君のおなかの傷が私のおなかに触れる。
そんなわけないのに、痛みを共有できる気がして、嬉しかった。
上になったことで動きやすくなった私は、自ら腰を振ってみせる。
ナカのシン君のモノがより大きくなるのがわかった。
シン君が何に怯えているのかは私にはわからない。
きっと私には想像もつかないくらい、とてつもなく恐ろしいものなんだろう。
けれど、私はもう、何があっても彼と離れない覚悟を決めていた。
私が感じられるあたたかさは彼の腕の中にしかないのだ。
そして私だけが彼にあたたかさを与えられる人間になりたかった。
「んっ、あ…」
シン君の手が私のお尻を揉む。
その刺激でナカがいっそう敏感になる。
これ以上ない程に立ち上がった乳首を、シン君が咥える。
私のウエストを支えているシン君の手に力がこもる。
私たちは同時に高いところまで上りつめて行った。
*****
目を覚ますと私はベッドで寝ていた。
腕を伸ばしてみるけれど、隣には誰もいなくて、絶望する。
夢だったのかもしれない、そう思うけれど、それはすぐに否定された。
バスルームの方からシン君が現れたからだ。
おなかの傷は生々しく、目を逸らしてしまいたくなった。
けれど私は覚悟を決め、身を起こして部屋着を着てから、彼の怪我の手当てをする為に彼に近寄った。
シン君は最初は拒否したけれど、私は有無を言わせず彼を椅子に座らせて、その傷に触れた。
血の匂いに消毒液の匂いが混じる。
幸い、思ったほど傷は深くなかった。
しばらく二人とも無言だったけど、手当てを終える頃、シン君が私の頭に手を置いて「なぁ、サヤ」とぼそりと私の名前を呼んだ。
「…俺と、逃げてくれる?」
私は息を飲んだ。
すべてを捨ててついてこれるのかと、彼は問う。
私は少しの迷いもなく、頷いた。
シン君といる時だけが、私はこの世に存在していられる気がするから。
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