優しすぎる婚約者の彼が豹変しちゃった!?目隠しされ緊縛されてしまう私
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優しすぎる婚約者の彼が豹変しちゃった!?目隠しされ緊縛されてしまう私 (ページ 1)
私はいわゆる『お嬢様』だ。
パパは誰もが知る有名企業の役員だし、ママはとある日本芸能の先生をしていてお弟子さんがいっぱいいる。
そんな二人の娘である私は、ドラマとかでよくある、お金だけ渡されて放置…では全然なくて、むしろその逆。
毎日仕事に忙殺されているはずの両親は、私を溺愛している。
自分で言うのもなんだけど、本当に目に入れても痛いって感じないんじゃないかな?ってくらいの溺愛具合だ。
両親に恵まれてすくすく育った私は、今日も何一つ不自由のない生活をしている。
…そのはず、なんだけど。
「お嬢様、ため息ですか?」
にこにこと人当たりの柔らかい笑顔を浮かべて、怜司が私のご機嫌をうかがってくる。
その言動は、まるで私の執事だ。
「お嬢様はやめて。あなた、仮にも私の婚約者でしょ」
怜司は私の二つ年上の幼馴染だ。
パパのお友だちの息子で、私が生まれた時に勝手に婚約者にされてしまった。
私に激甘なパパとママは「怜司くんよりもっといい男がいたら乗り換えてもいいよ」と、怜司の人権を無視した発言をするけれど。
私は怜司以外の男の子を異性として意識したことはない。こう見えて結構一途なのだ。
「愛莉お嬢様はお嬢様ですから」
そんな怜司に一つ不満を言うとすれば、私に対する腰の低さ。
お嬢様呼びもそうだけど、私の方が年下なのに絶対に敬語を崩さない。20年間一緒にいて、タメ口で話されたことは一度だってないのだ。
はあ、とまたため息が出る。
「背も高いし顔もかっこいいのに、残念な男だよね。怜司って」
私が失礼なことを言ってしまっても、怜司は絶対に怒らない。
なんだかんだ言いつつも、そんな怜司を愛しちゃっている私だけど、今日はそればかりではない。
というのも、昨夜ベッドの中でこっそりスマホで見てしまった、SM小説が頭から離れないのだ。
縄で縛られて、釣り上げられて、いろいろなアイテムで性感帯をいじられるヒロインの、恍惚とした表情。
知らなかった世界の扉を開いて、ドキドキしながら読み進めていると、いつの間にか彼女に自分を置き換えていた。
やめてと懇願しても、許されずに凌辱される私…。
読み終わる頃にはパンツをぐっしょりと濡らしていたなんて、誰にも言えない。
(もし、あんなふうに責められてしまったら…)
思い出すだけで、アソコが少し熱を持ってしまう。
彼女みたいに容赦なく責められてみたい。
でも婚約者である怜司は全然そんな男じゃないし、かといって違う人は絶対に嫌だ。
私はチラリと怜司を見る。こっそり見たはずなのに、怜司はすぐに私の視線に気づいて、にっこりと笑みを返してきた。
(ダメだ…)
Sの欠片も見つけられない無垢な笑顔だった。
妄想は妄想のまま、私の中に留めておくしかないとあきらめかけた時。
「愛莉がなんでそんなにため息をつくのか、当ててあげようか?」
気がつけば、怜司がすぐそばまで私に顔を近づけてきていた。
「え?」
「知ってるんだよ。愛莉のエッチな願望」
怜司の声が、優しいだけのいつもの声と違うと気づくと同時に、私の視界は暗転した。
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