憧れの優しいカフェ店員さんがいじわるに!?ちょっと強引な彼に熱く愛撫されて…

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憧れの優しいカフェ店員さんがいじわるに!?ちょっと強引な彼に熱く愛撫されて… (ページ 1)

ウィーン

「いらっしゃいませー」

自動ドアが開いた瞬間、コーヒーの香りがふわっと広がる。

「いらっしゃいませ!今日もいつものでいいですか?」

レジの男性店員が笑顔で出迎えてくれ、杏奈は弾んだ声で答える。

「あっはい!それでお願いします」

「かしこまりました。380円です。」

数ヶ月前に彼を見て一目惚れして以来、杏奈はこのカフェによく来るようになった。

彼について知っていることは、かっこよくて背が高いことと笑顔がかわいいこと。

それから制服のネームプレートを見て知った竜馬という名前。

竜馬はすぐに杏奈の顔を覚えて、ときどき世間話をするような仲になったが杏奈は気持ちが加速するばかりで、なかなか行動に移せないでいた。

「こちらレシートのお渡しです。あと…いつもありがとうございます。よかったらこれ、コーヒーと合うので一緒に召し上がって下さい」

竜馬はコーヒーと一緒にクッキーを添えたトレイを杏奈へ渡した。

「えっ!い、いいんですか?ありがとうございます…っ!」

杏奈は嬉しさのあまり満面の笑顔で席についた。早速クッキーを手に取ると下にメモ紙が置いてあることに気が付いた。

「え…これって…」

そこには竜馬の連絡先とご飯へ誘う旨のメッセージが書かれていた。

クッキーをもらえただけで舞い上がっていたのに、杏奈は思わず自分のほっぺたを何度もつねり現実かどうか確認していた。

その様子を見ていた竜馬が笑いをこらえているのも知らずに。

*****

「あはは!杏奈ちゃん面白いな~」

「もう竜馬くん笑いすぎだよ!」

竜馬と杏奈は、カフェからほど近いイタリアンバルに来ていた。同い年で通っている大学も近いということを知り、2人の話は盛り上がっていた。

美味しい料理でお酒もどんどん進む。

「いやぁ~でも引かれたらどうしようって思ってたから、杏奈ちゃんから連絡きてすげえ嬉しかったよ」

照れくさそうにはにかむ竜馬に杏奈の気持ちは決壊寸前だった。

「引くわけないよ!どんだけ嬉しかったか…私、ずっと竜馬くんのこと…っ」

杏奈はお酒の勢いも相まって告白しそうになったが、正面に座っている竜馬の手が伸びてきて言葉を制止される。

「待って…先に俺に言わせて。杏奈ちゃん…名前もついさっき知ったばかりだけど…俺、杏奈ちゃんに一目惚れだったんだ」

「!?」

「杏奈ちゃんがよければ友達から始めてもらえませんか」

竜馬は杏奈の瞳を真っ直ぐに見つめ真剣な表情で気持ちを伝えた。緊張で杏奈の声が震える。

「…イヤです」

「え…」

「私も竜馬くんのことずっと好きだったんだもん!友達からなんてイヤです!!」

顔を真っ赤にして必死に想いを伝える杏奈を見て、竜馬は嬉しそうに目を細めて笑った。

「…そんなかわいいこと言われると、帰したくなくなるんだけど?」

上目遣いで甘えるように言う竜馬に、杏奈はドキドキしすぎてうなずくことしかできなかった。

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