車で送ってくれた密かに憧れていた上司に、情熱的に可愛がられてしまい…

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車で送ってくれた密かに憧れていた上司に、情熱的に可愛がられてしまい… (ページ 1)

助手席から、車を運転している上司の端正な横顔を、未亜はそっと横目で窺(うかが)った。

イギリス人の血が混じっているという森谷は、未亜よりもずっと年上のはずなのに、ダンディな魅力に溢れていて、会社のあらゆる女性を虜にしている憧れのおじさま。

口元で揃えられたお髭が素敵ないわゆる、ロマンス・グレーというやつだ。ちなみに独身貴族。

その姿に密かにときめいていた未亜にとっては、まさに青天の霹靂。

仕事で遅くなってしまった未亜を、車で送ってあげる、という森谷の親切な申し出に、嬉しさと動揺で混乱しながらも承諾したのだ。

今でも夢みたいだ。車内に流れる緩やかなクラシックと、なんともいえない森谷の香水の匂いが、心をふわふわとさせる。

話しかけられると緊張からか、たまに返事がぎこちなくなってしまう。変な人だと思われたらどうしよう、と焦りが募る。

ナビが目的地周辺というアナウンスを流すと、未亜は残念な気持ちになった。

もうちょっと一緒の時間を過ごしたかった…などと、名残惜しくなってしまう。

「もう少し…一緒に話せないかな?」

「えっ!? は、はい…! 私も、もう少し話したいです」

急な申し出に、未亜は嬉しさで声が上擦った。口元を柔らかく微笑ませた森谷の笑顔に、どきっと胸が高鳴る。

車は方向転換して、賑やかな駅周辺から離れていく。

*****

やがて、派手なイルミネーションが遠ざかって、人気の途絶えた公園らしき施設の側で車が停車する。

他愛もない会話を交わしているうちに、互いの距離はいつしか近くなっていった。

「未亜さん…」
「あっ…、ん…っ」

近づいてくる端正な顔を拒めず、未亜は唇を許してしまう。

はじめは軽く重なっていたのが、段々と角度を変えて、深く繋がろうとしてくる。

「舌を出してごらん」

その指示に、未亜は従順に従った。小さな舌をちろっ…と差し出すと、森谷は「いい子だ」と囁いて、自分の舌を情熱的に絡めてきた。

「んっ、んふぅっ、んっ、ン~~ッ」

はじめて味わう熟達した舌づかいに、かき回される口の中が蕩けだす。

甘えた子犬みたいな声が止まらない。

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