「俺の方が先だよね」嫉妬した兄の友人に押し倒されて…密かな片想いが結ばれる日 (ページ 2)

響子が徹の車に乗って出掛けた先は、徹の住むアパートだった。

「先週ここに引っ越してきたんだ」

徹が響子にコーヒーを渡し、隣に座る。

肩が触れ合う程の距離に、響子の胸はまたドキドキする。

「大学卒業して、外資系の会社に就職して海外にいて、やっと日本に帰ってきたんだ」

「へぇ…そうなんだ」

「響子ちゃんは?」

「私は…短大卒業してそのまま地元で見てのとおり地味にOLやってるよ」

響子は徹の顔をまともに見られずコーヒーカップを見つめる。

「あのさ…響子ちゃんは今…付き合ってる奴とかいる?」

「は?え?」

突然の質問に、響子は思わず顔を上げた。

「イエス?ノー?」

「イエス…に近いノー…かな」

「何…それ」

徹は少し不機嫌な口調になる。

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