初めてのコスプレでどきどきエッチ!? 彼が衣装に着替えたら (ページ 3)

「お前のすべては、俺のものだ」

 耳元で、低くささやかれる。

 その瞬間、全身にぞくぞくぞくっと戦慄が走った。

 まるで背中の神経を一気に逆撫でされたみたい。こんな感覚は生まれて初めて。

 なんて表現すればいいんだろう。

 アイドルの追っかけやってる子が、コンサートで押しメンとばっちり視線が合った瞬間?

 人気声優が甘ぁくささやく朗読劇のCDを、ひとり、うっとりと聞いている声優ファンの心境?

 大好きなアニメキャラの等身大ポスターを部屋に飾ってる、二次元ファンの子のノリ?

 とにかく、なんでもいい。

「お前もなんか言えよ」

「な、なんかって……」

「なんでもいいから。俺ばっかじゃ、バカみてえだろ」

「うん……」

 千沙は自分から彼を抱きしめ、そのままベッドへ倒れ込んだ。

「お願い、わたしをあなたのものにして……!」

 自分で言った芝居じみたセリフにも、もう笑いはこみ上げてこない。

 気分は完全に、運命に翻弄される悲劇のヒロイン。今いるこの場所が、現実なのか、フィクションの中なのか、それすらあやふやになってくるみたいだ。

 白い手袋に包まれた大きな手が、衣服の上から千沙の体を撫でた。やがて薄いニットをめくり、じかに触れてくる。

「……んっ!」

 手袋をしたままの指は、思ったよりざらついた感触だ。

 慣れない感覚が、さらに興奮をあおる。

 黒い軍服に包まれた背中を抱きしめ、自分からキスを繰り返す。

 智司の愛撫も、なんだかいつもより性急に感じられる。千沙のジーンズ、ランジェリーもつぎつぎにはぎ取られてしまった。

 あらわになった乳房を揉みしだかれ、先端の突起を少し強く摘ままれる。

「あっ!」

 思わず高い声が出た。

 手袋をしたままの指でざりざりと擦るように転がされると、くすぐったいような少し痛いような感覚が走り、とても刺激的だ。小さな乳首はたちまちぷつんと硬くなった。

「あっ、あ、んん……っ」

 もう我慢できない。彼に組み敷かれたまま、千沙は切なげに身をよじった。

 きゅっと脚を閉じていても、その間が熱を帯びて、しっとりと潤んでくるのが自分でもわかる。

「なんだよ、いつもより感じてんじゃねえのか?」

 耳元で智司が低くささやいた。

「興奮してんのは、俺にか、それともこの服にか?」

「なっ……、なに、ばか言ってんの……」

 ――そう言うあんただって……。

 何か焦っているみたいで、まるで嫉妬しているかのようだ。自分が着ているコスチュームに、あるいはそのキャラに。

 乳房をもてあそんでいた手が、やがて下へと降りていく。

 千沙の膝の間に彼の硬い脚が割り込み、強引に開かせる。

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