昔遊んでいた近所のショタっ子と偶然再会。昔のノリで家に上げると、彼は大人になっていて…

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昔遊んでいた近所のショタっ子と偶然再会。昔のノリで家に上げると、彼は大人になっていて… (ページ 1)

「はあ…ひっさしぶりの地元ー!!」

玲子は、10年ぶりに帰ってきた地元の空気を、目いっぱい吸って、吐いた。

久しぶりの地元は、少し利便性が高くなっていて、寂しくも感じられた。

玲子は、仕事の都合で地元に帰ってきた。しかし、実家に帰るのではなく、近くのアパートに一人暮らしの部屋を借りていた。

新居につくまでの十数分、そんな街並みをしみじみ見ていた。

すると。

「玲子さーん!!!」

「…?」

元気よく名前を呼ばれたかと思ったら、振り向くと、見慣れない長身のかわいらしい顔をした青年が、自転車に乗りながら手を振っていた。

「はあっ、はあっ、玲子、さん?あってる、…?」

「…そ、そう、ですけど…」

玲子は、こんな美形な知り合いいたっけ…?と思いながら、脳内をフルスロットルで動かす。

「透!昔遊んでもらってた、透ですよ!あーよかった、一か八か声かけて!」

「え…透って…透っち!?」

玲子には、幼少期に近所でずっと遊んでいた年下の子供がいた。

出会った当時13歳だった玲子だったが、透は確か…5歳くらいだったような気がする。そんな時の記憶を、果たして覚えているのかは疑問だったが、確かに言われてみれば、当時の面影が残っているような気がする。

「そうそう!!その透っち!ずっと見てなかったけど…、もしかしてこっちにいなかったの?」

「あ、そうなの!仕事でまたこっちに戻ってきたの」

「そうなんだ?…ねえ、玲子さん?また、昔みたいにはいかないかもしれないけど、たまに玲子さんのおうち、行ってもいい?」

「え…」

長身とはいえ、顔が本当にかわいい。むしろ昔のままなのではないかというほどに、私の母性をくすぐる。

「…だめ?」

「ぜ、全然いいわよ!荷ほどき終わったら、いらっしゃい」

「やったー!!ありがとう玲子さん!これ、俺の連絡先!」

「…あ、ありがとう…」

透は、そう言って颯爽と去っていった。

久しぶりとはいえ、あんな距離感でイケメンに迫られたら、昔からの仲とは言え、少し緊張してしまった。

…さて、私も心機一転、がんばって荷ほどきしますか!

そんなことを思いながら、玲子は新居へ向かった。

*****

一週間後。

家の中の段ボールが一通り片付き、家具も一式置けたところで、透のことを思い出した。

「…そろそろ、呼んでも大丈夫かな?」

玲子は部屋をぐるりと一周見渡すと、透に渡された連絡先に電話した。

プルルルル…

「…もしもし?」

「…あ、もしもし?私、玲子だけど」

「…あ!玲子さん!」

玲子が名乗ると、透はあからさまに嬉しそうな声を出す。

「もー!遅いですよー!俺、バックレられたのかと思った!」

「そんなことしないよ。…引っ越し、落ち着いたんだけど、…よかったら来る?」

「えー!いいんですか!?いきますすぐ行きます!」

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