仕事に疲れて帰ってきたら見知らぬ場所について、そこでマッサージを受けることに。

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仕事に疲れて帰ってきたら見知らぬ場所について、そこでマッサージを受けることに。 (ページ 1)

「あー…疲れた」

夏帆は大きなため息を付きながら自宅にたどり着いた。
ネチネチと嫌味ったらしい上司と、おしゃべりに夢中で仕事がおざなりの同僚に、理不尽な要求をしてくる取引先。

彼女の疲労はピークに達していた。

(とにかく、なにか適当に食べて、シャワー浴びて、早く寝よう…)

そう思いながら玄関のドアを開けると…

「いらっしゃいませ」

「…へ?」

目の前に見知らぬ男性がいた。

周囲を見渡せば、そこは住み慣れた我が家ではなく、どこかの異国のような部屋だった。

「え?ここどこ?」

夏帆が混乱していると、男性は微笑みながら話しかけてきた。

「ここは夏帆さんの住む世界とは少し違う場所で、私はケイニス。あなたに癒やしを届けにきました」

「わ、私の名前、どうして…」

「ふふっ、あなたのことはずっと見ていましたから」

そう言って微笑むケイニスを見て、夏帆は合点がいく。

「あ、そうか。これ夢だ」

きっと自分は疲れのあまり家に入ってすぐに眠ってしまったのだろう。

そうでなければこの状況に説明がつかない。

「あなたがそう思うのなら、そうなのでしょう」

夏帆の結論にケイニスは特に反論することもなく頷く。

「さぁ、こちらへどうぞ」

ケイニスに手を引かれて案内されたのは大きなベッドだった。

「ここに横になってください」

「はい」

通常なら警戒すべき状況だが、どうせ夢なのだからと思い素直に従う。

うつぶせになった夏帆の背中にケイニスの手が添えられる。

「それでは始めますね」

「はい、お願いします」

ケイニスの手がゆっくりと動き出す。

最初は優しく撫でるように、徐々に力強く揉んでいく。

「んっ…ふぅ…」

程よい力加減で凝り固まった筋肉をほぐされ、思わず声が出る。

「痛くないですか?」

「大丈夫です」

「良かった。それじゃあもう少し強くしますね」

ケイニスはさらに力を込めて指圧していき、その度に夏帆の口から吐息混じりの声が漏れる。

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