彼は運命の人!?トリップした時代で紋付袴の素敵な男性と愛されエッチ (ページ 3)

「ああん!あ、あ…」

ゆっくりゆっくり、襞のひとつひとつを丁寧に広げるように、直正はペニスの出し入れを繰り返す。

直正のそれがガチガチに硬くなっているせいで、わたしは膣の両壁がぐぐぐっと引っ張られ、伸ばされていくのを感じていた。

「かや、すごい締め付けるね、ヌルヌルだけど、キツキツだよ」

「うん、いっぱい、わたしの中、直正でいっぱいだよ」

「もっと、もっといっぱいにするからね」

そう言うと直正は一度ぐいっと力を入れて、わたしの最も奥の部分に到達した。

「かやの奥、気持ちいいよ」

「うん、わたしも、奥、ああん!気持ち、よくて、あん…」

ペニスの先っぽが奥をグリグリと刺激し、お腹の奥底から大きなものが込み上げてくる。

「かや、かわいいね、愛してる」

直正が腰を動かしピストン運動を始める。

そのたびに、ずどんずどんと全身が揺さぶられ、どこか遠くに行ってしまいそうで、腕と脚を伸ばして必死に直正にしがみ付いた。

ぱちゅっぱちゅっとお互いの接合部が鳴る音と、着物が擦れる音が、書庫と思われるこの部屋の中に響き渡る。

明かりがないせいで、音がより大きく、心の中に染み入ってくる。

「かや、かや、かや…」

直正の低音で穏やかな声が体の奥に響く。

直正は腰の動きを速めながら全身でわたしに覆い被さると、わたしの唇を探り当て、はむっはむっと濡れた唇で挟み上げる。

唇の刺激がじわーっと頭の中に広がり、幸福感に包まれる。

全身に熱い心地よさが広がったところで、鋭い快感がお腹の奥からパーーンと弾けた。

「直正!ああああああああ!」

「かや、かや…うっっ!!」

わたしのお腹がビクビクっと動くのと同時に、直正も腰をビクっビクっとさせている。

わたしと直正は抱きしめ合ったまま、しばらくの間お互いの痙攣を感じていた。

「かや、時が来たら必ず迎えにくるから、それまで、一人でいてくれるよね、お願いだ」

きつく抱き合ったまま直正が耳元で囁いた。

「うん、わかった、待ってる」

どうやら簡単に成就する恋ではなさそうだけれど、この優しい彼に人生を懸けてみようと、わたしはぼんやりする意識の中で思っていた。

そのとき、ガタガタガタと襖を開ける音がした。

(あ!どうしよう!?誰か来る!わたし裸なのに)

そう思ったところで、頭がぐわんと回り、ふっと我に返った。

わたしは満員電車で吊り革を掴み、立っていた。

体を確認すると、ちゃんと服を着ている。

着物ではなく、いつもの洋服だ。

「電車揺れましたね、大丈夫ですか?」

突然話し掛けられそちらを見ると、ピシッとしたスーツに身を包んだ男性が、わたしのことを心配そうに覗き込んでいた。

初めて見るこの男性は、自分の父親と同じくらいの年齢だろうか。

けれども、この柔らかい眼差し、体の奥に響く声、ふっと漂ってくる香水の匂いには、憶えがあった。

「ありがとうございます。あの、突然で驚かれるかもしれませんが、次の駅で一緒に降りてもらえませんか?」

-FIN-

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