想いが実ると信じてホストに貢ぐ風俗嬢の私 (ページ 2)

「これからどうしたい? 今日は結菜の願い、可能な限り聞くから」

「本当に聞いてくれるの?」

「だからずっと言ってるじゃん」

「そうだな…」

雰囲気がいい感じの店で上品に食事してお酒を飲む?

カラオケとか行って遊ぶ?

夜の繁華街をプラつきながら再び色々考えてみる、守に誰よりも近付ける方法を。

それでも結局行き着く答えは変わらなかった。

「セックスしたい、守と」

私の答えに彼の歩が止まり、その顔からはさっきまでの嬉々とした表情が消えていた。

「ゴメン、やっぱり忘れて。ちょっとシャンパン飲み過ぎで酔って変になったみたい」

慌てて取り消して、止めていた歩を進めようとすると守に手首を掴まれて強制停止された。

そこにはさっきまで見ていた笑みが浮かんでいたと同時に、こんな言葉が返された。

「いいよ、結菜となら」

「本当に!?」

「うん」

「…ありがとう」

ちぐはぐながらも交渉を成立させた私たちは、それなりに高そうなホテルに入った。

(こんなにあっさり受け取ってもらえるなんて思わなかった…)

頭の天辺から足の指の先まで念入りに洗い、頭からシャワーのお湯を被って泡を落していく。

(でも初めてアフターで、守とセックスできる…守に心も体もグッと近付ける)

それを思うと、局部のうずきや体温の上昇が止まらなかった。

全身の泡を落してから真っ白なバスタオルのみを体に巻き付け、守の元に戻った。

ベッドに入って上半身を起こしたまま電話で話しているようで、私がシャワーを終えたのに気付いてなかった。

時折困ったような恥ずかしいような笑みを浮かべていて、何だか楽しそうに見えた。

(誰と話してるんだろう…?)

家族や友達?

同僚のホスト?

それともお客さん?

想像してみるが、わかるはずもなかった。

まだアルコールが残って興奮が冷め切ってないからか。

電話の相手が誰にしろ、無性に気に入らないというのは変わらなかった。

足やタオルの音を立てないよう、電話を続ける守の元にそっと近付いた。

すぐ近くまで詰めたところでようやく私の存在に気付くと、顔だけ私の方へ向けて笑ってくれたが電話は続けたまま。

営業かもしれないし、彼には彼の世界があって邪魔するべきじゃないのは理解しているつもり。

しかしそんな理性に反して、私の体が勝手に動いた。

大胆にも電話を耳に当てたままの守さんに、声も音も出さないようそっと抱き付いた。

彼もこの事態は想定外だったらしく驚きはしたものの、何事もないように冷静だった。

(私はここに居る、今は私だけを見て)

そんな気持ちを伝えるように、守の体に絡めていた腕の力を少し強くしてより密着した。

「…ゴメン、また電話する」

私の無言の仕草に何を察したのか、一瞬だけ間を置くと彼は声のトーンを下げて通話を中断した。

「結菜っ…」

「ゴメンなさい、私が自分勝手な行動したのはわかってる。でも取り残されたみたいで寂しいし、面白くないし」

思考回路を限界まで動かして何か言うのをさえぎるよう、矢継ぎ早に言葉を紡いで謝罪と一緒にどうしようもない胸の内を明かした。

「いや、全然怒ってないから謝らないでよ。切らせてもらえなかったから、むしろ助かったよ、ありがとう」

「…そっか」

「でもさ、そんなにオレに構ってほしかったの?」

「うん」

「そんなに構ってほしいなら、もっとオレの気を引いて」

そう言って守は私の体をやんわりと引き剥がすと、バサッと掛け布団をめくって隠していた下半身をあらわにした。

「…どうやったら、守の気を引けるの?」

「それは結菜に任せるよ」

挑発的ながらも妖しい笑みを浮かべると、守は肩幅くらいに片脚を開いてそのまま膝を立てた。

(色白で筋肉質な肌に、その先に待つ熱を感じてみたい…)

乱れたバスローブの裾から見える足首、割れ目から見える脚から漂う色気が私の願望を刺激してそんな欲求を抱かせた。

欲望のまま守のバスローブを限界まで乱して下半身を露出させると、吸い寄せられるように中心部に顔を埋めた。

そして、ためらうことなく局部の肉をパクリと口に含めた。

小さな塊を舌で転がせばムクムクと、芯を含みながら膨らみ始める。

(夢や想像にも見た、守の性器を現実で扱っている)

そう思うと、ずっと忘れていた感情や興奮が思い出された。

舌を動かしたまま視線を上げると、少しだけ頬を赤くして乱れた呼気を吐く守と目が合う。

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