「使い方、教えてあげましょうか」宅配のお兄さんに大人のおもちゃを頼んだことがバレて― (ページ 3)

「ここだと外に響きますから、中に入りましょうか。」

そう言ってお兄さんは中に入ってきたーーー。

「ちょっと……」

私が急いで止めたが、もう遅い。

お兄さんはどんどん中に入っていってしまった。

そしてリビングのソファに座った。

「これ開けますよ。」

ビリビリッーーー。

お兄さんは荷物を開けた。

中にはもちろん私が注文したバイブが入っている。

「可愛いサイズを選んだんですね。幸さんには物足りないんじゃないですか?」

クスクス笑いながらお兄さんはバイブを取り出した。

「なんで私の名前………。」

「用紙に書いてありましたから。それとも呼び捨ての方が良かったですか?幸…。」

低い声で呼ばれて不覚ながらドキッとした。

ずっと仕事ばかりでこんなふうに名前を呼ばれることは久しぶりだ。

それに、よく考えたらこの部屋に男性が入ったのも初めてだ。

さっき会ったばかりの男性が私のソファに座っているなんて不思議な光景だな…、と少し冷静になった頭で思っていた。

コメント (0)

コメントを書く