飲み会を抜け出した私を探しにきてくれた後輩男子。普段とは違う一面を見せる彼に戸惑いながらも、屋外に響く淫らな水音 (ページ1)

私は職場の飲み会を抜け出し、外付けの非常階段で夜風に当たっていた。
ひんやりとした空気が気持ちいい。

「(ちょっと飲み過ぎたかも……)」

背後からは同僚や上司たちの楽しげな笑い声が聞こえてくる。
私がいなくても誰も気付いていないことに安心しつつも、少し寂しさがあった。

すると突然ドアが開いた。
お店の人かな、と思い振り返ると、そこには後輩の田辺くんがいた。

「優子先輩、ここにいたんですね」

「田辺くん……どうしたの?」

「先輩の姿が見えないから心配になっちゃって。もしかしたら気分が悪くなったのかなぁって……あ、お水よかったらどうぞ」

と、私にミネラルウォーターのペットボトルを差し出してくれた。
私は「ありがとう」と言ってそれを受け取り、ひと口飲んだ。

ごくり、と喉に流し込んだ瞬間、不意にポロリと涙がこぼれた。
そんな私を見た田辺くんは驚いて私の肩をさする。

「ど、どうしたんですか!? やっぱり体調が……」

「ううん、違うの。嬉しくて」

「えっ?」

「私がいなくても誰も気付かないと思ってたから。でも、こうして探してくれる人がいたんだなぁって」

「優子先輩……」

「ごめんねー、最近お酒飲むと涙もろくて」

私はそう言って笑いながら涙を拭った。
田辺くんは神妙な顔をして見つめている。
困らせちゃったかな、と思っていると……

突然、田辺くんは私の身体を抱きしめた。
驚いた私の手からペットボトルが滑り落ちる。

「田辺くん?」

「俺、ずっと優子先輩のこと見てたから……だから、気付いたんだと思います」

「え……ど、どうして」

「どうしてって、好きだからに決まってるじゃないですか」

「嘘、そんなわけ——」

すると田辺くんは膝をかがめて私の唇にキスをした。

「これなら信じます?」

突然のことに思考が追いつかない。
実は私も密かに田辺くんのことが好きだった。けれど、それは憧れの対象というか……アイドルを愛でるような気持ちだったから。
実際、田辺くんは社内の女性社員にすごく人気があった。

「(っていうか……田辺くんって意外と強引……)」

告白の後に返事を聞かないままキスをしてきただけでもビックリしたのに、今ではもう唇を割って舌を絡ませている。
いつもの温厚な彼とのギャップに驚いた。

「ふっ……はぁ、んっ」

チュパッと舌先を吸ったり、歯の裏を舐めたり。
まるでずっと前から恋人同士だったような、そんな濃厚なキスをしている。
最初は戸惑っていた私も、気がつけば彼の背中に手を回していた。

そのうち、私の太ももに熱いモノが当たる感覚を覚えた。
思わず顔を上げて田辺くんを見る。

「ねぇ」

「ん……?」

「その……田辺くんの、当たってるんだけど」

「……生理現象なんで気にしないでください」

その言い方が可愛くて、私は思わず吹き出してしまった。
バツが悪そうな顔をする田辺くんに、つい意地悪なことを言いたくなる。

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