幼なじみと再会!小さくて弱虫だった男の子は、ちょっと強引でかっこいい大人の男になっていて…?

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幼なじみと再会!小さくて弱虫だった男の子は、ちょっと強引でかっこいい大人の男になっていて…? (ページ 1)

ピロン

休日、家でだらだらとテレビを見て過ごしている私の携帯が、SNSの通知音を鳴らした。
ソファからローテーブルに手を伸ばし、画面を見ると新着ダイレクトメッセージの知らせだった。

『結菜ちゃん、久しぶり。』

知らないアカウントからのメッセージだった。

「えぇえ、誰だ…?」

全く覚えのない人からのメッセージに困惑したが、私の名前を知っているということは絶対に知り合いだ。

「ごめんなさい、誰ですか?って送っとくかな…」

送信ボタンを押すとすぐに既読がつき、返事がきた。

『えー!忘れた?笑 よく虫にビビる俺を助けてくれてたのになー!笑』

内容を読み、記憶を遡ってようやく何者かがわかった。

『もしかして、竜星!?』
『当たり!元気にしてた?』

彼は幼なじみだ。親同士が仲良くしていたため、幼稚園に通うよりも前から毎日のように一緒に遊んでいた。
小学校2年生の時に、お父さんの転勤で遠くに引っ越して行ったっきり、疎遠になってしまっていた。
どこで何をしているかなんて全く知らず、存在もすっかり忘れていた。

『元気元気ー!!竜星なつかしすぎる!まだ虫苦手?笑』
『懐かしいよな!友達伝っていろいろアカウント見てたら結菜ちゃんにたどりついてさー!虫はまだ苦手よ(笑)』

懐かしさに笑みが溢れる。
竜ちゃんは小さくて目がくりくりしてて可愛い顔をしている上に、虫がすごく苦手で可愛い女の子みたいだった。公園で遊んでいるときに虫が出てくるたびに、私のかげに隠れていたのを思い出す。

『すごい!奇跡!笑 今は何してるの?』
『ほんと奇跡だと思った!覚えててくれて安心したわ。今はサラリーマンよ!笑』

話を聞けば、超大手の商社で働いていることがわかった。しかも実は近くに住んでいることも発覚した。

『久しぶりに会わない?』

そう誘ってくれた彼のメッセージに私はわくわくしながら、

『もちろん!楽しみー!』
と返信したのだった。

まさかの再会に心が躍った。可愛かった竜星は今どんな人になってるのか、楽しみだった。

*****

ご飯に行くことになった当日。

「駅前の時計台の下で待ち合わせって言ってたよね…」

集合時間の2分前くらいだったが、その時計台の下には男の人が立っていた。

すらっと背が高く、スーツが似合う素敵な男性。無造作だけどかっこいい黒髪に大きなくりっとした目、すっと通った鼻筋。

「え、イケメンすぎる…」

少し見とれているとそのイケメンが顔を上げ、私を見つけてにこっと笑った。くしゃっと笑うその顔は昔とまったく変わらない。

「結菜ちゃん!」

駆け寄ってくるイケメンに呆然とする私。

「え、竜星…?」
「そうだよ、久しぶり!ごめんね、仕事終わりに」
「え、全然!大丈夫!待って、背が高すぎて全然わかんなかった…!!」

30センチ近くは差がありそうな彼を見上げると、彼は優しく私を見て、

「結菜ちゃんもさ、変わってないけど、めっちゃ可愛くなったね?」
「え…!!そ、そう!?」

一気に顔が赤くなる私を見て面白そうに笑った彼は、

「じゃ、いこっかお店」

そういうと、さらっと私の手をとり、そのまま歩き出した。

(もう、どんだけ女の子の扱い慣れてるの…?変わりすぎだよぉ…)

私は心の中で呟いた。

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