週末の彼の部屋で熱くなった身体を持て余した私の指は、ぬかるんだそこへ触れてしまう

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週末の彼の部屋で熱くなった身体を持て余した私の指は、ぬかるんだそこへ触れてしまう (ページ 1)

『ごめん、残業です』

 そんなメッセージが届いたのは夕方六時、恋人である信二の部屋へ到着したタイミングだった。

 忙しいとは聞いていたけれどガッカリしてしまうのは仕方がないだろう。

 雪乃がため息をこぼしかけるとメッセージが続けて届いた。

『その代わり明日からの週末は休み確保しました』

『帰らないで待っていてください』

 そう言われれば帰るわけにもいかない。

 雪乃だって年下の恋人が可愛いのだ。

 合鍵を使って入った部屋は勝手知ったるとはいえ、好き勝手するのもはばかられたので上着を脱いでベッドに座ってみる。

 片付けや洗濯をしてもいいかと思ったけれど、雪乃が来るとわかっているからか部屋の中は片付けられていた。

 忙しい時期があるのはお互いさまなので仕方ないとはいえ、ようやく会えると思っていたので少し寂しい。

 そんな寂しさを持て余していたら。

「……あ、信二くんのにおいがする」

 恋人の家だから当然なのだけれど、ベッドに倒れこんでみればその気配が強くなる。

 枕に顔を埋めて深呼吸をして変態みたいだと思いながら、吐く息が熱を帯びるのがわかった。

 最後に肌を重ねたのはいつだったろう。

 付き合い始めたときの信二はまだ童貞で、女なんてまるで知らなかったのに、いまでは我が物顔で雪乃を翻弄するのだ。

 低い声で恥ずかしいことを囁きながら。

 何度も、何度も、激しく求めてくる。

「あっ」

 もぞりと動かした太もものこすれる感触に官能を刺激されてしまう。

 こんなのはダメだ。

 家主不在のベッドの上で自分を慰めるだなんて、でも。

「……ふっ」

 服の上から胸に触れた刺激だけで身体が熱くなってしまった。

 いけないと思えば思うほど、雪乃の指は信二を思って悪さをはじめる。

 ブラウスのボタンを一つ、一つと外して、その内側へ手が滑り込む。

 自分の手なのに他人事のように思っている間に、すでにぷっくり立ち上がっていた胸の先に触れてしまった。

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