「責任、取ってくれますよね?」一晩据え膳を耐えぬいた後輩からのいじわるエッチ (ページ 2)

「うん、それはもう……」

「あっそ、で?」

「え?」

ぶっきらぼうに聞き返すその意味をとらえ損ねて、間抜けに聞き返してしまった私。

途端に険しくなった井本くんの表情に、思わず身を後ろに引いた。

「言ったよな?俺、覚えておけって」

「あの、井本くん」

「まさか本気じゃなかったなんて言わないでくださいよ、先輩」

一瞬荒くなった井本くんの口調に、昨夜の記憶がフラッシュバックする。

それは私が何回目になるか分からない好きという言葉を口にした時だった。

『酔っ払いの言うことなんて信用できる訳ないじゃないですか!』

『ほんとにすきだってばぁ』

『あーくそっ!明日、覚えとけよ!』

珍しく口調を荒げた井本くんの耳が赤く染まっていたことまで、しっかり思い出せる。

今、それを思い出している私の耳も同じように赤く染まっているだろう。

「……思い出しました?」

「は、えっ!」

「それで、どうなんですか」

ぎしりとスプリングを軋ませながらベッドに手をついた井本くんが、私に真意をせがむ。

真剣な様子に視線を逸らすことも出来ず、私は震えながら本心を口にした。

「えっと、あの、本当に、好きで、きゃっ!?」

言葉の途中で勢い良く押し倒され、シーツの海に背中から飛び込む。

私を見下ろす井本くんの視線は、今まで見たことのない色気を孕んでいた。

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