ゲーム友達でもある同期と宅飲みで一線超えたら友達に戻れなくなりました
キャラクター設定
登場人物をお好きな名前に変更できます。
milkyに掲載の小説は当サイトが契約した作家によるオリジナル作品であり、著作権は当サイトにて保持しています。無断転載、二次利用は固く禁じます。不正な利用が確認された場合、法的措置を取らせていただきます。
ゲーム友達でもある同期と宅飲みで一線超えたら友達に戻れなくなりました (ページ 1)
「ほんとにいいの?」
「うん」
酔っぱらった私はなんのためらいもなく答えて、これまで築いてきた男女の友情の絆をあっさりぶち壊した。
*****
私はヒトミ、25歳のOL。
ゲームオタクの私は、会社に就職した当時はその事を隠していたけれど、たまたま同期のアキラと飲み会で隣の席になった時。
ゲームのイベントで手に入るキーホルダーをアキラが持っていて、そこから仲良くなり今ではゲームを一緒にプレイするゲーム友達でもある。
オンラインゲームでチャット形式でコミュニケーションをとることができるのだが、あまりにも気が合いすぎて月1で宅飲みしながら一緒にゲームをする仲になった。
「あ~、やられちゃった。ね、もう一回いい?」
「いいぜ。俺もまだ素材が欲しいんだわ」
「サンキュー」
決まって金曜日の仕事終わりに集まって、限界がくるまでひたすらゲームをするのが楽しくてしょうがない!
「やっぱアキラとやってると楽しいわ~」
「俺もヒトミと一緒だと楽しい。まさか会社でこのゲームやってる人に会えるなんてな。しかもガチ勢でw」
「ほんとにそれw」
こんな楽しい日々がずっと続くと思っていたのに…。
私はお酒を飲んでやらかしてしまったのだ。
その日もいつものように外でお酒やご飯を買いこんで宅飲みしながらゲーム…のはずだったんだけど。
「そういや今日、昼休みアキラ社員食堂に来なかったね。どうしたの?」
「ん? あ、あぁ…」
「なんかあったの?」
なんとなく歯切れの悪いアキラが言いにくそうに話し始めた。
「あー、実は呼び出されてて…」
「へぇ…誰に?」
「部長に」
「え? 部長に!?」
「うん」
部長と言えば、うちの部署で人気ナンバーワンの可愛い女社員だ。
「で、なんだったの?」
「ん? まぁ、それは…」
言いにくそうなアキラに私はピンときた。
「もしかして…告白されたの?」
「…まぁ、そうだね」
「えええええ! そうだったんだぁ」
驚きながらもなぜか心が落ち着かなくて、私は煽るように酒を飲んだ。
「ふ~ん、部長がアキラをねぇ…」
「なんだよ」
「べっつに~?」
「いいからクエ行くぞ」
「はいはい」
なんだかそわそわするというか、モヤモヤっとした感情が生まれた。
どうしてこんなに気になるんだろう…。
これじゃあ、まるで私がアキラを好きみたいじゃん…?
好き?
そんなわけ…ないし。
色々と考えすぎていたらいつの間にかクエに失敗していた。
「おい、ヒトミ~。お前やる気あんのかよ」
「ごめんごめん。考え事してた。もっかい行こ」
コメント (0)