本当はダメなのに…!仮面パーティーで出会ったステキな彼とHなゲームで盛り上がる夜
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本当はダメなのに…!仮面パーティーで出会ったステキな彼とHなゲームで盛り上がる夜 (ページ 1)
扉を開けた瞬間、ドゥンク、ドゥンクと鳴り響く重低音と男女の笑い声が京子の耳に流れ込んできた。室内全体が薄暗く、キャンドルがいくつか灯っているだけの空間はどこかぼんやりとしている。
このエスニックな匂いはなんだろう。甘ったるいのに、そこに香辛料のようなスパイシーな香りも混じっている。なんだか心をソワソワさせるような妖しさを秘めた空気が京子の鼻腔を刺激する。
——帰りたい。
扉の内側へ一歩踏み出しただけで、京子は気後れした。親友から誘われていなければ、こんなパーティーに来るはずなんてなかっただろう。日頃、飲み歩く性質でもなく、根が真面目な京子に不釣り合いな場所だった。
パーティーの主催者は友人の彼氏だ。若くして起業し、成功を収めているベンチャー企業の社長だそうで、要するに金持ちの男だ。こんな悪趣味なパーティーを自宅で開けてしまうほど、金が有り余っているのだろう。
タワーマンションの最上階で開かれたパーティー会場は、たった一人の人間が生活する場所とは思えないほど広く、バーカウンターまで設置されていた。
そして参加者全員がマスクをつけている。今回のパーティーのコンセプトは仮面舞踏会だそうだ。仕方なく京子もネットで探して購入した、顔半分を覆うブラックのベネチアンマスクをつけてきた。
会場内でキョロキョロと辺りを見回しながら、友人を探す。
「あっ!京子!こっちこっち!」
手招きされた方向へ足を進めると、背中がざっくりと開いた赤いドレスに身を包み、大きな長い耳のあるホワイトのバニーマスクをつけた女が立っている。その周りには複数の男女が固まって、楽しそうに話していた。
「ほら、京子、このイケメンが私の彼ピッピ。こちら、京子。綺麗でしょ」
「ど、どうも…」
いつもより数倍、露出度の高い外見のせいか、目の前の女が自分の友人であることに京子はすぐに気づけなかった。気さくに話しかけてもらえなければ、ずっと不安げに佇んでいるほかなかっただろう。
友人の隣にいる彼氏も高級そうなブラックのスーツでキメていて、急に自分の格好が地味に思えて恥ずかしかった。一応、華やかなワンピースを着てきたつもりだが、これで大丈夫だっただろうか。
京子を気遣うでもなく友人は周りの人たちと内輪話で盛り上がっている。結局、その場でも変わらず、京子は所在なく突っ立っているしかなかった。
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