静か、だけれども止めることのできない感情が身体を彼方へと連れ去っていく…一つ下の男と重ねる逢瀬 (ページ 2)

「早く脱いで」

待ちきれず彼のネクタイに手をかけようとしたとき彼は私を乱暴にベッドに押し倒した。

右手で自分のネクタイを緩め、空いた左手で器用に私のブラウスのボタンを外した。

「なんだかんだ言ってさ、どうせ終わったら帰るんだろ?いつも一人にされる俺の気持ち考えたことある?」

仕事中はにこやかな笑みを絶やさない彼の目に一瞬狼のような冷たさが光った。

その目が完全に私を女にさせる。

「そんな目されたら…ここが疼いてしょうがない」

彼の手を取り子宮の辺りにそっとあてると

「そういうこと言うと後悔するかもよ」

言うが早いか、彼は素早く私の両手を抑え、鎖骨とデコルテの境目辺りを強く吸った。

「ダメだって」

丁度服から見えるか見えないかの辺りに彼の印が付く。

「やめてよ」

「やだよ」

そうこうしている内に、印は二つ、三つと増えていく。

私は途中で抵抗するのを止めた。

本当は彼からの印が欲しかったから。

一体いくつ付いただろう?惚けた頭で考えていると、やっと顔を上げた彼と目が合った。

「気が済んだ?」

「まだまだ」

彼は胸に唇を這わし、左手でそっと胸を揉んだ。

快感で思わず内股をすり寄せる。

「どうしたの?ここにまだ力入ってるね」

彼は自分の右膝を私の脚の間に割り入れた。

「あ、待って」

言いかけた私の口に彼の長い指がねじ込まれた。

それはまるで屹立している彼自身のようで私の口内は蹂躙された。

彼の舌はどんどん下に降りて行く。

今度は腰に手を回し、臍からウエストラインに沿って舌と手を使い愛撫する。

「あぁ、おかしくなりそう」

思わず彼の髪をくしゃくしゃにかき乱しながら呟くと、

「まだだって」

と低い声で返ってきた。

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