怪しくも紳士的な梟にセックスレスを相談したら…導かれてみる夢の正体とは (ページ 4)

「お悩みは、ご主人様とのセックスレスでしたね。」

「……は、はい。」

暗い階段。

ランプを片手に進 む男性について歩きながら、私は先日打ち明けた内容の確認をしていた。

他人に、しかも出会ったばかりの人にどうこうできる問題ではないけれど。

解決までといかなくとも、何かいいアドバイスがもらえればなんて考えていた。

しかし、足を進めるに従い不安ばかりが募る。

地下へと続く、長く暗い階段。一体ここで何が…。

「…今日は、美香様にある方とセックスをして頂きます。」

「っ!?」

突然の言葉に私の足が止まる。

な、何を言ってるの?

…そんな事出来るわけない。

「わ、私帰りますっ!」

「お待ち下さい、美香様。」

目の前の男性の足が止まり、被り物である梟の目が私を捉えた。

「ご安心下さい。既にご存知かと思いますが、本日起こる出来事 は全て“夢”となります。」

「っ!?」

そして、片手を胸の前へ置き、スッと頭を下げる。

「何をしてもリスクや危険はございません。普段は出さない自分を曝け出す場、それを提供させて頂いているのが私、梟です。」

自分を曝け出す場…。

その言葉に、胸の奥がドクンと跳ねた。

危険が無いなら…。

「…わ、分かりました。」

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