「綺麗に飾り付けてやるよ」フリルのレースで縛られ翻弄される放課後の家庭科室

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「綺麗に飾り付けてやるよ」フリルのレースで縛られ翻弄される放課後の家庭科室 (ページ 1)

「ふぇー、終わらないよぉー!」

私の叫び声が虚しく家庭科室に響く。

溜め息を付きながら、縫いかけのハンカチを見下ろした。

「うぅ、いくら課題が終わらないからって女の子を1人で居残りさせるなんて、吉村先生の前世はきっと鬼だわっ」

「ほほーぅ、言ってくれるじゃないか?」

ぎくっ

1人のはずの家庭科室に、低い男の人の声が聞こえてきた。

「…吉村先生、今の…聞こえてました…?」

私がおずおずと尋ねると、

「吉村先生の前世は鬼だなんて空耳が聞こえるとは、俺もそろそろ歳かな?」

ニッコリ笑いながら近付いてくる。

もぉ、最悪ー!

ただでさえ、家庭科の成績が悪くて目を付けられてるのに…。

「お前、高校生にもなって居残りしなきゃハンカチの1つも完成させらんないわけ?」

吉村先生はイジワルだ。

家庭科の先生なんて似合わない!

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