有名な浮名を持つ上司に騙し討ちを仕掛けて終わらせる片想い (ページ 2)

クズで仕事のできる加賀さんは、社内の女は抱かない。

これは有名な話。

だから私は姿を変えて、彼のよく行くバーで待ち伏せた。

さすが女ったらし、すぐに私を持ち帰って、一晩中喘がせて、一眠りした後、私の正体に気づき激怒した。

というのが先週末の話、今日は月曜。

怒りのオーラは、確実に私宛てだ。

「失礼」

男の人が入ってきて、流しにお茶の残りを捨てた。

加賀さんだった。

私だと気づいていなかったらしく、目が合うと、ぎょっと固まる。

『…あ、嫌っ、何…』

『ここ、されたことないの?』

私の脚を深く折り曲げた状態で、腰を揺らす。

そうすると奥のほうの、初めて感じる場所が、ちらちらとこすられる。

強い刺激じゃないのに、思わず声が出てしまう、耐えがたい快感。

何これ、すごい。

身体が震えて、力が抜けていく。

『あ、出ちゃったね』

『え…』

『びしょ濡れなの、わかる? 潮吹いたんだよ、今』

言われているとおり、持ち上げられた腰から、背中の方に温かい何かが伝うのを感じる。

恥ずかしくて顔を隠すと、ダメ、とその手を掴まれた。

「──っ!!」

フラッシュバック。

私たちは同時に、狭い給湯室の中でぱっと離れた。

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