失恋で落ち込む私に突然美容師さんがキスをしてきて、愛されエッチでとろけちゃう
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失恋で落ち込む私に突然美容師さんがキスをしてきて、愛されエッチでとろけちゃう (ページ 1)
「今日はどんな感じにしますか?」
鏡越しに彼と目が合う。
「巻きやすいように毛先を軽く、あとはおまかせでお願いします」
「了解しました」
ユージさんは、私の通っている美容院の店長さん。
1年前、駅前でカットモデルを探していた彼に声をかけられ、今やこの店の常連だ。
ユージさんは、ヒゲに長髪で長身。声も低くて、一見すると怖そうな男性。
でも、話してみると物腰の柔らかい素敵な人で、すぐに私は彼のことを好きになっていた。
常連のお客さんとしてでなく、1人の女性として見てほしい…。いつしか、そんなことを考えるように。
「いらっしゃいませ」
突然、見知らぬ女性のスタッフに挨拶され、私はビックリして無言で会釈を返した。
今までこの店には、ユージさんしかいないものだと思っていたのだ。
初めてみる女性スタッフに、モヤモヤとした気持ちになる。
すると彼女は、接客中のユージさんにコソッと声をかけてきた。
「ユージ、ちょっといい?」
「どうした?美里さん、少しお待ちくださいね」
呼ばれたユージさんは、ひとこと断りを入れて受付のほうへ行ってしまった。
鏡越しにかいま見た2人は、とても親しげで、私は現実を知って落胆する。
(奥さんいたんだ…)
話を終えて戻ってきたユージさんが、優しい手つきで私の髪に触れた時、胸がツキンと痛くなる。
「あのっ、やっぱりバッサリ切ってください!なんかスッキリしたくなっちゃったんで」
「えっ?短くするんですか?せっかく綺麗に伸ばしてたのに」
私の突然の心変わりに、ユージさんは少し戸惑った。
「いいんです…。失恋しちゃったので…」
彼は、私の言葉を聞いて、何か考えるような表情を見せる。
そして受付にいる彼女のほうを、チラッと見ると、私を店の奥のシャンプー台に案内してくれた。
*****
無言でシャンプーをされながら、私は涙が出そうになるのを必死にこらえていた。
すると、突然ユージさんの顔が近づいてきて、唇にひんやりとやわらかいものが触れる。
「んっ…!」
(なんでキスなんて…!)
彼の胸をドンドンとたたき、押しのけようとするが、厚い胸板はびくともしない。
「んんふっ…あむ、んあっ…」
それどころか、私の声をかき消すかのように、より深く口づけてきた。
思いもしなかった彼とのキスで、私はお腹の奥がキュンとうずいてしまう。
奥さんがいるそばで、なぜ…。
彼に対する不信感があるのに、何かを期待して私の中心はすでに濡れ始めていた。
「ひ、ひどいです…私のこと、バカにしてるんですか?」
「失恋を忘れさせてあげる」
キスの合間に、彼はかすれた声でつぶやく。
「私の失恋の相手はユージさんなんです。奥さんが、いたんですね…それなのに、私にこんなことするなんてっ、ひどいっ…」
シャンプー台で寝たままの状態で、玉砕した相手に告白なんて、笑い話もいいところだ。
「奥さん?俺に?…いや、独身だから…、ってまさか、あの人のこと?」
ユージさんは普段の敬語ではなく、砕けた話し方になっており、かなり焦っていることが分かった。
「彼女は俺の双子の姉貴だよ」
コンコン。
壁をノックする音に驚くと、噂の彼女がニヤニヤした顔を覗かせ言った。
「お取り込み中のところ悪いんだけど、私もう帰るからね。あとはあんたの自宅にでも行って続きをしたら?」
じゃあね〜、と明るい声で帰っていった。
「続き…してもいい?」
ユージさんがキスを1つ落としてささやいたので、私は小さくうなずいた。
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