ピンチの時に私を助けてくれた幼馴染。無防備すぎる私に気持ちいいお仕置きが…。 (ページ 2)

「ハヅキちゃん辛そうだから、ちょっとだけ休憩しようと思って」

「そうなのか?ハヅキ」

私はすぐさま首を振った。

なんとかこの状況を打破したくて、目でタカトに助けを求める。

それをすぐ察したタカトがさらに詰め寄る。

「おい、無理やり飲ませたのか?」

「な…!?そんなゲスいことする訳ないだろ!?」

嘘だ。

だって、明らかに飲みやすくて度数の高いお酒ばかり勧めてきたんだもん。

そんな姑息(こそく)な手にまんまとはまってしまった自分が情けない。

そんなことを思っていると、ハヅキの腰に回された先輩の手が、タカトによって払われた。

そして未だにグラつく体は、タカトの腕の中に収まる。

「あとは俺が引き継ぐ」

温かい腕の中が心地よい。

タカトの声も、耳心地がよくてたまらない。

そのまま、身も心もタカトに預けてしまいたい。

しかし、そんな心地よい空間に水をさす人がいるのを忘れていた。

「いやいや、俺はハヅキちゃんの先輩だよ?ここは俺に任せておいてよ」

「うさん臭いんだよ。酩酊(めいてい)してる女をホテル街に連れてくる時点でアウトだ」

タカトのまともな意見を真正面からぶつけられた先輩は、ぐうの音も出ない。

そんな先輩を振り切り、ハヅキはタカトに支えられて歩き出した。

「タカトありがとう、助かった」

「バカかよおまえ。あんな下心丸出しの男に隙を見せるな」

「だって…」

「とにかく、一旦どこかで休むぞ。こんな状態じゃあ帰れねぇ」

「うん…」

さらに腰を強く抱き寄せられ、不覚にもドキッとしてしまった。

タカトとは幼稚園から幼馴染。

変に意識してしまう自分が恥ずかしい。

それもこれも全部お酒のせいにして、大人しくハヅキはタカトに従って歩いた。

しかし、そのままホテルの扉をくぐった瞬間、ハヅキは慌てふためいた。

「ちょ…ちょっと待ってよ!休むってホテル!?」

「他にどこがあるんだよ」

「あるでしょ!?マン喫とかカラオケとか!」

ハヅキの言葉を無視して、タカトはタッチパネルを操作する。

慣れた手つきで部屋をとると、再び腰を抱かれて手狭なエレベーターに乗り込んだ。

「嘘でしょ?本当に?」

「うるさい、黙れ」

なんとなく怒っているようなタカトの態度に、何も言えなくなってしまう。

初めて入るラブホテルの部屋に、不安と期待が複雑に入り交じる。

見慣れない一室に戸惑っていると、タカトに促されるままベッドに座らされた。

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