ずっと好きだった、幼馴染みのような存在…二人の夜は緩やかに (ページ 2)

1ヶ月前のことを思い出す。

会社は違うが、慶太には仕事の相談をよくしていた。

そんな時は居酒屋へ行き、お酒を飲みながら相談。

しかし、最終的に私のからみ酒に……。

そんな痴態を何度もさらけ出しているにもかかわらず慶太から突然の告白とキス。

そのまま付き合うことになった。

酔っていたこともあり、今でも夢ではなかったかと思う時がある。

あれからお互い仕事が忙しく、電話やラインはしてるもののデートらしきことはしていない。

慶太は、相変わらず付き合う前と変わらない態度。

私はといえばあの日以来、慶太から電話やラインが来るたび心臓に悪いほど、ドキドキしている。

今だってそう、私一人だけドキドキしてバカみたいだ。

胸の高鳴りを悟られないように平静を装う。

「アイス食べる?」

「……ん、食べる」

「冷凍庫にハーゲンダッツの抹茶があるよ」

「いや、……これがいい」

「んっ?!」

顎を掴まれ、

「ちゅゅぅぅっ」

さっき口に入れた1スプーン分のストロベリーアイスクリームを、舌で絡めながら吸い取られた。

「——っ!」

「んまい」

そう言いながらペロリと唇をひとなめし、隣に座る。

「本、持ってきてやったぞ」

何事もなかったように普通に話しかけてくる。

私は、まだ思考が追いつかない。

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