地元の夏祭りで再会した元カノと。10年越しの初デートで大人になった僕たちは (ページ 2)

「圭ちゃん、まだ時間ある?」

「うん、あるけど?」

「初デートしようよ、10年越しの初デート!」

夏子の、いいこと思いついた!と言わんばかりのきらきらの瞳に少し昔のいとおしさがぶり返した。

「しよっか!」

たこ焼き、焼きそば、りんごあめにチョコバナナ。

定番の屋台飯をぱくつきながら2人はこの10年間を教え合った。

夏子は地元の専門を出ていまは介護士をしているらしい。

昔から優しさや思いやりの目立つ少女だった。

「介護士、夏子にぴったりだね。」

嬉しそうに「ありがと。」と笑う顔に、あのとき自然消滅させたことが悔やまれた。

「なんで別れちゃったかなー。」

半分冗談、半分本気で呟いた。

「ほんと。あのまま付き合ってたら、こういうこと、してたかもね。」

「え?__」

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