窓からやってきた夫が匿ってくれと言って隠れたのはドレススカートの中で―!?
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窓からやってきた夫が匿ってくれと言って隠れたのはドレススカートの中で―!? (ページ 1)
ドレスで着飾って、多くの使用人に「奥様」と、かしずかれてそれでも私の心は満たされない。
会いたい人は今、執務室で仕事に勤しんでいる。
夫婦なのに、同じお屋敷の中にいるのに、会えない。
夜まで我慢しなくちゃって、分かっているのだけど…。
その時、窓を叩く音で、ふと我に返った。
振り返った先、窓の外に見えた光景が、一瞬信じられなかった。
「旦那様!?」
慌てて窓に駆け寄り、鍵を開ける。
突然の愛しい人の登場に、嬉しさよりも驚きが先行してしまった。
「マリア、かくまって」
あれよあれよという間に、窓をよじ登る旦那様。
そのまま室内に入るなり、辺りをキョロキョロと見回す。
「如何されました?」
そう尋ねてはみるけれど、随分と真剣なご様子の旦那様は答えて下さらない。
やがて旦那様の視線は、私…の足元に注がれた。
床に付くほどの長さのスカート。
「ちょっとごめんね」
直後、非常事態が私を襲った。
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