彼がすぐ近くで寝ているのに片足をシンクに乗せられ掻きだすように弄られて… (ページ 2)

「可愛い。あいつにはもったいないくらい」

いつもは飄々としてるヒカル君が、今日はなんだか別人のようで少し怖かった。

『…まだ酔ってるんじゃない?いつもとなんか違うよ?』

「酔ってる…って事にしたら全部許してくれる?」

その次の瞬間、

目の前にヒカル君の顔が近付いてきたかと思ったらそのまま唇を押し付けられていた。

あたしは驚いてスポンジを落としてしまった。

手首を掴まれると、華奢だと思っていたけど力はやっぱり強くて抵抗するも全く敵わない。

『んっ…や、』

少し口を開いた途端、中に舌が入ってしまい、直ぐにあたしの言葉は封じられた。

中で唾液が絡み合う音だけが静かな空間に鳴り響いて、あたしは顔が熱くなった。

彼がすぐ近くにいるのに、

その友達と激しくキスをしているこの状況に罪悪感が込み上げる。

だけど、ヒカル君の舌があまりにも上手にうねるから、

気持ちとは逆にどんどん集中してしまうのも嘘ではなくて。

『ん…っ…はぁ』

勝手に声が出てしまったところで我に返ると、ようやく顔が離れた。

膝の力が抜けそうになってる事を必死に隠しながらシンクにもたれると、

「ゆりあちゃん顔赤いよ?」

と言いながら指先でスーッとあたしの頬を撫でた。

空気が混じったその声と、少し潤んだ瞳で見つめられると何でか動けなくて…。

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