憧れていた職場の男性医師にいきなり襲われ、快感と幸福に満たされた看護師

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憧れていた職場の男性医師にいきなり襲われ、快感と幸福に満たされた看護師 (ページ 1)

無事に妹が就職した、初めての夏。
両親を亡くし、妹を経済的に困らせたくないとこれまでがむしゃらに働いてきた美由紀は、ようやく肩の荷が少し降りた気持ちになっていた。
休みが合えば一緒に出かけもするが、最近、美由紀が仕事で妹が休みの日には、妹はお洒落をして外出することも多いようだった。
もしかすると、素敵な出会いでもあったのかもしれないな、と美由紀は推測した。
寂しくはない。むしろ、そうだとしたら自分のことのように嬉しかった。
しかし、そんな自分は今まで無我夢中に突き進んできて、ちゃんとした恋愛のひとつもしてこなかったな、と美由紀は一人苦笑した。
好意を抱いた男性もいなくはなかったが、自分のために時間を使っている余裕はなかった。

そんな中、看護師として勤務している病院で、ささやかな夏祭りのイベントを行うことになった。
勤務日でないスタッフの参加は強制ではないが、全員参加がほとんど暗黙の了解になっている。
ただし、勤務日でない場合は、服装や参加する時間はある程度自由だった。
美由紀はたまたま勤務ではない日だったが、別に面倒という気持ちもなく、いずれにせよ参加に抵抗はない。
むしろ、少し気持ちに余裕ができたせいか、浴衣でも着て参加してみようかな、と考えた。
実際、浴衣で参加するスタッフや家族は多く、患者さんにも希望があれば貸し出しを行っていた。

久し振りに、母の形見の浴衣を取り出してみた。
ずっとしまったままだったせいか、顔に当てるとタンスの匂いに混じってほのかに母の香りがする。
それだけで、死後数年経過しているとは思えないほど母の記憶が鮮明によみがえり、一人で少しだけ涙を流した。

浴衣を着ようと思ったのは、実は、密かに好意を寄せている男性医師が職場にいるからだった。
棚原という名で、3歳歳上の彼とは、まだそれほど話をする機会は多くなかった。
アピールする、と言うほど積極的なつもりはないが、少しでも印象に残るきっかけになればという想いだった。

*****

当日、イベントが始まる少し前に到着した。
「わぁ、美由紀さんすっごく綺麗!素敵~いいなぁ私も浴衣着てくればよかった!」
同期の看護師が、顔を合わせた瞬間大声を上げる。
おかげで周囲の注目を集めてしまい、恥ずかしかった。
「ほんとだ、すごく綺麗、似合ってますね」
そう思っていたら、美由紀が好意を抱いている医師の棚原が声をかけてきた。
美由紀の心臓がどくんと高鳴る。
柔らかい雰囲気で誰にでも優しく、周囲からも慕われ信頼されていて、ファンの看護師や患者さんも多い。
「そ、そんな、ありがとうございます」
美由紀は照れながらも何とかお礼を返し、自分の顔が真っ赤になっていないかどうか心配だった。

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