私が先輩の「いい思い出」になる時、切なさを通り越えた幸福を知る
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私が先輩の「いい思い出」になる時、切なさを通り越えた幸福を知る (ページ 1)
このままいつもと同じ日々が続くわけはないことはわかっていた。
毎日が楽しすぎて、少しでも変わるのが恐くて、ずっと言い出せなかった。
でも…
「せんぱい、好きですーーー」
夏休みに入ってからいつものメンバーでの飲み会をして、つい飲み過ぎてしまった。
サークルに所属しない私達は、ただの飲み仲間としてよく遊んでいた。
その中にずっと好きだった先輩がいる。
「湊先輩ぃーー大好きですーー」
「あーもうリナちゃん完全に出来上がってるね」
「湊おまえちゃんと連れて帰れよー」
来年卒業する先輩達が、卒業してもたまには遊ぼうなという話になった時、湊先輩が言ったのだ。
『俺、卒業したら海外行くから』
皆が騒然とし、湊先輩が色々説明をし、私は言葉の意味を理解した瞬間に真っ白になった。
「リナちゃん何杯飲んでるっけ?」
「わかんないけどもうダメでしょこれ」
その留学だか海外就職だかが一時的なものではなく、長い長い期間だということ。
そのための準備もあるから、もうこれからはあんまり飲み会も出られないこと。
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