恋人だった人の友達だった彼。これまでに私が知らなかった愛の形って…? (ページ2)

「瑞希さんは、変わってないね。こんな僕を訪ねて来てくれるくらい、10年前も、今も、優しい」
「優しいのは、修二さんです」
「何故?」

 ひと呼吸置いて、私は言った。

「あなたはあの時…傷付いていた私を、慰めてくれました」
「でも、あわよくば君を横取り出来ないか…そんなことを考えた卑怯者だ」

 それは違う、と思った。
 気持ちは言葉にならず、微かに首を横に振っただけになった。

 修二さんは、柔らかく微笑んだ。

「メールでは書けなかったこと…少しだけ、聞いて欲しい」
「何でしょう」

 修二さんはこう切り出した。

「見ての通り、結婚はしてないし、子供もいない。僕を好きだって言ってくれた人もいたけど、断った。それは、瑞希さんを忘れられなかったからだ。それに…」
「それに?」

 私の目をまっすぐに見て、彼はさらに言った。

「僕は…瑞希さんじゃない人を抱くより、自分でするほうが好きなんだ。僕の夢の中で、僕は君に愛された男になれるから」

 その言葉が、私の胸に、ぐさりと突き刺さった。
 でもそれは、悪い意味じゃない。
 修二さんの10年越しの想いを、受け止めたような気持ちだった。

 彼は立ち上がって、引き戸を開けた。

「こっちに来て」

 どうやら、そこが寝室になっているようだ。
 私が付いて行くと、彼はカーテンを閉め切った。

「僕は…夜じゃないと、その気になれない。でも、今はそうも言ってられない」

 修二さんは、私に向かって、手を差し伸べた。
 黙って、その手を取る。
 ゆっくりと手を引かれ、私はそのまま、彼の腕に抱かれた。
 私にとって、修二さんに抱かれることは、10年間の自分の気持ちを見極める意味があった。

 10年前とよく似た、優しいキス。
 でも、長い月日の想いが詰まったような、深いキスだった。

 唇が輪郭をたどり、下へ下へと降りてゆく。
 乱暴な動作などひとつもなく、私の服を脱がせる。
 修二さんも、着ているものを脱ぎ捨てる。

 裸になった私たちは、見つめあう。
 修二さんの瞳は、潤んでいた。

「瑞希さんは、あの頃よりも綺麗になったね…」

 もう1度、唇に軽くキスされる。
 修二さんの唇は私の喉を伝い、乳房を這って、乳首を吸い上げる。

「あ…」
「瑞希さんは、乳首が感じるんだね。もっとしてあげるよ」
「あぁ…や…ぁっ」

 右の乳首には甘噛みしながら吸い付かれ、左の乳首は指でつまんでいじられ…。
 丁寧なその愛撫に、私は早くも濡れ始めていた。
 思わず、両足を擦りあわせる。

「感じてくれてるんだね…」

 耳元で、ささやく声が聞こえた。
 その声は、湿っている。

 乳首に吸い付きながら、修二さんの手が、私の秘所に忍び込んできた。
 2枚のひだの間を、1番敏感な部分ごと、繊細な指がなぞる。

「あっ…あぁ…っ…」

 思わず声を上げた私の顔を、彼が嬉しそうに見ている。

 いったん愛撫をやめて、修二さんは私の目を覗き込んだ。