声を聞くだけでカラダが反応するから…イメージで繋がるテレフォンセックス (ページ 2)

それでも、一旦自覚してしまえば、忘れることなんて出来ない。

家に着いて、着替えようとすれば、視線は自然と下を向く。

また溜息がこぼれた。

週末二日間、昌也さんはうちに泊まりにきていた。

もちろん、この部屋のベッドで…。

そうだ、きっとキスマークもその時に…。

「あーもう!」

一人の部屋で声を上げてしまった。

今日はまだ月曜日。

次に会えるまでは我慢しなくちゃ。

その時、突然鳴り響いた着信音に、肩を震わせた。

テーブルの上に置いたモバイル。

覗き込んだ液晶画面。

表示された名前に、心臓が跳ねる。

気持ちを落ち着かせながら、通話ボタンを押した。

「もしもし」

『俺だよ。今、大丈夫?』

「はい…どうかしました?」

『どうかしないと掛けてきちゃダメ?』

「そ、そんなこと!」

慌ててそう返せば、電話越しに昌也さんの笑う声。

『恵の声が聴きたくなっちゃった。電話してて平気かな?』

「全然平気です」

即答したけれど、本当はあんまり平気じゃない。

耳元に届く声に、どうしても思い出してしまう。

だって昌也さんは、エッチの時によく耳元で囁くから。

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