仕事帰りに義兄にばったり遭遇!いつもクールな彼だけど、今日はどこか違って…?

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仕事帰りに義兄にばったり遭遇!いつもクールな彼だけど、今日はどこか違って…? (ページ 1)

ずっと婚活を頑張っていた姉がとうとう結婚。

男運の悪い姉が結婚と聞いて、最初はちょっと心配だったけど、挨拶に来た旦那さんはとても素敵な人だった。

結婚式も盛大に挙げて、大勢の人が二人の門出を祝福した。

「いいなあ、結婚…」

結婚に憧れなんて持ってなかったはずなのに、幸せそうな姿を見て、羨ましいと思ってしまった。

それからというもの、いきなり結婚は無理でも、せめて彼氏がほしいと思うように。

と言っても、そう簡単にできるほど現実は甘くない。

仕事で残業続きの私には、そもそも新しい出会いなんてないんだから。

「はあ…私、このまま誰とも恋せず一生を終えるのかな…」

その日も深夜まで残業して、私はすっかり疲れ果てていた。

とぼとぼと歩いていると…。

「あれ?彩月さん?」

「え…あっ、お義兄さん!?」

私に声を掛けてくれたのは、姉の旦那の兄である和之さん。

つまり私にとって、義兄にあたる人だ。

義兄は大手企業に勤める超エリート。

銀縁眼鏡の似合うクールな人で、ちょっと冷たいイメージのある、近寄りがたい人だ。

でも、その日の義兄はいつもと違った。

にこにこしていて上機嫌で、頬はちょっと赤くて…。

「もしかしてお義兄さん、お酒飲んでます?」

「あれ?わかった?会社の飲み会でさ、その帰り。彩月さんは?」

「私は普通に仕事帰りです」

「こんな時間まで仕事!?今日金曜日だよ?」

「まあ、いつもこんな感じですよ」

「すごいね…」

ぽかん、と呆けた顔の義兄は、ちょっと可愛いなと思った。

「せっかくだから、飲みに行かない?」

「え?」

「明日は休みでしょ?この時間も開いてる店を知ってるからさ」

「じゃあ…」

いつもと雰囲気の違う義兄となら、楽しくお酒を飲めるかもしれない。

そう思って、ついていくことにした。

そして思った通り、私は彼のオススメのお店で楽しいひとときを過ごした。

「だから本気で彼氏がほしいんです!でも会社の男は皆既婚だし~新しい出会いなんてないし~」

「そっかあ。婚活は?」

「時間ないですよ~。せっかくの休みはだらだら過ごしたいです」

私は酔っ払いながら、べらべらと喋り続けた。

義兄は、そんな私のつまらない話を根気強く聞いてくれている。

本当にいい人なんだなあ、と思った時だった。

「そんなにほしいなら、俺なんてどう?」

まさか、口説かれるなんて思わなかった。

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