私の上司は超イケメン。ある日誰も来ない資料室で迫られて、初めて愛を感じた日

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私の上司は超イケメン。ある日誰も来ない資料室で迫られて、初めて愛を感じた日 (ページ 1)

「ああ~やっぱり浩二先輩尊い!なんでゆあの担当なのよ~!!」

今日、ゆあは同期の社員2人と一緒に、仕事終わりに飲みに出かけていた。

「浩二先輩、28歳であの色気はやばい。狙いたいけど絶対うちらじゃ相手してくれないよ…」

「わかる、22歳の大学出たての私たちじゃ、到底手も足も及ばないよ」

ゆあの直属の上司に当たる浩二は、28歳にして超絶エリート。社内でも1,2を争うほどのイケメンで、常に女性社員のうわさの的だ。

そんな上司を持つゆあは、少しだけ自分が誇らしかった。

周りには絶対に言えないが、まるで自分のことをほめられているかのようで、鼻が高い。

現に、仕事上ではすごく話もたくさんするが、プライベートは全くと言っていいほど仲良くない。

ゆあと浩二が無意識に距離を取っているのかもしれないが、こんな風に同期と噂話をしている方がゆあにとっては気楽なのだ。

「でもさ、あたし聞いたことあるよ」

「なにが?」

「浩二先輩、女には確かに困ってないらしいんだけど…、何故か交際期間が短いんだって」

「へ~…、なんで?」

「わかんない。浩二先輩の同期から聞いただけだし…、なんか、性格に難あり?それとも相手?」

「あんなスパダリみたいな男に欠点なんてないでしょ!ゆあは、そんな感じする?」

「ええ?いや…、別に、仕事してる上ではすごい優しい先輩だし、性格に難ありとは思えないけど…」

「そうだよねえ?やっぱり彼女の方に問題あるんだって!」

そう言うと、同期は大きなジョッキビールをペロリと飲み干す。

「ま、それもぜーんぶ噂話なんだけどね!あ、生もう一つくださーい!」

「…そうだよね。私たちは、遠くから彼を推しとして見守っていこう」

「それに限る!」

そうして3人は夜遅くまで飲み屋街でワイワイ過ごした。

同期には言っていないが、ゆあは浩二に、ひそかに思いを寄せていた。

しかし、先ほどのうわさ話とリンクするゆあの過去がある。

ゆあも、極度のメンヘラ気質。付き合った相手には、溺愛されないと気が済まないのだ。

しかし、それがゆあにも自覚はあるので、仕事とプライベートはせめて分けようと、理性を保ちつつ浩二と毎日接している。

叶うなら、浩二と一緒にいたい。でも、これ以上近づいたら、自分が彼を壊してしまうかもしれない。

そんな葛藤もありながら、ゆあは仕事をしている。

しかし、辛いことだけではない。浩二はとても優しい性格なので、それを受けるたびに、幸せな気持ちになる。

同時に、好きの気持ちも募ってはいるのだが。

しかし、会社には入ってばかりなので、この関係のまま楽しく仕事ができたらな、とゆあは考えているのだった。

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