エロ漫画が描きたい先生はまさかの童貞。アシスタントの私は先生の実験台にされて…
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エロ漫画が描きたい先生はまさかの童貞。アシスタントの私は先生の実験台にされて… (ページ 1)
「麻莉奈ちゃーん、今月号の締め切り、…いつだっけ」
「何言ってるんですか、明後日ですよ、あさって!!」
とあるアパートの一室。
周囲にはアシスタントたちが4,5人、半ば白目をむきながら芥田の漫画の仕上げをしている最中だった。
芥田は、麻莉奈の働く出版社の人気漫画家だった。
いつも気だるげな芥田は、マイペースに仕事をこなす。その尻を叩いてあげるのが、麻莉奈の役目だった。
「…も~結局ちゃんと当日に持ってくるんだから、そんな毎日来なくたっていいんだよ、麻莉奈ちゃん」
「そういう問題じゃないんですよ、芥田先生はこうやって何度も言わないと絶対忘れるし!!持ってこない可能性があるから!こうして毎日来てるんじゃないですか!!」
「大丈夫だって~…、ほら、あと3ページしかないもん。そんなイライラしてたってなんもいいこと起きないからね?チョコあげる」
「いりません!!…全く人の気も知らないで…」
御覧の通り、麻莉奈はこのアパートに来るといつも怒っている。原因は、言うまでもなく芥田だ。
それもそのはず、麻莉奈は1日でも原稿が遅れれば編集長に怒られてしまうからだ。芥田は締め切りギリギリ常習犯なので、いつも編集長でさえも気をもんでいる。
「…まあいいです、今月は大丈夫そうなので、ここで待ってます」
「…あ、ほんとー?じゃあ、このページ終わったらゲームでもしよっかなー♪」
「全部終わってからにしてください。」
そんなやり取りをするのが、ここでの毎日の風景だった。
*****
次の日。
無事に原稿がすべて終わり、麻莉奈は編集部に原稿を持って行った。そして午後4時半。次の締め切り日を伝えるために、他のアシスタントのいない、芥田の部屋へ向かった。
ピンポーン…。
「はぁい?…お、麻莉奈ちゃん」
「お疲れさまです。次の締め切り日、伝えに来ました」
「…ね」
「…?はい」
「ちょっと飲むの付き合ってよ、暇だからさ」
「…はぁ。しょうがないですね」
「やったー♪はいってはいって~」
麻莉奈もいつもはぷりぷり怒っているが、締め切りも終わったし、少しはいいかと思い、今日は2人で宅飲みをすることにした。
いつもアシスタントがいるので、すごく狭く感じていたが、2人になると結構広く感じた。
芥田はルンルンで冷蔵庫からビールを2本取り出すと、1本を麻莉奈に手渡す。
「とりあえず飲もー、締め切り終わったから麻莉奈ちゃんもご機嫌だね」
「…もう。機嫌がいいわけじゃありませんけど、たまにはいいなと思っただけですからね?」
「やーん麻莉奈っちツンデレじゃーん!かんぱーい」
「…お疲れさまです」
コン、と缶がぶつかる。芥田も仕事が終わったとりあえずの解放感でとても機嫌がよかった。
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