帰り道、突然暗がりな路地裏に連れ込まれ初めての野外に感じまくってしまった…

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帰り道、突然暗がりな路地裏に連れ込まれ初めての野外に感じまくってしまった… (ページ 1)

「そろそろ帰ろう」

時刻は夜の9時を過ぎ、オフィスにはもう誰もいない。

何度かわからない残業で感覚がマヒしてきてる。

お腹が空いたから何か食べて帰るか、テイクアウトするか、と考えながらフロアを出るとたまたま彼に会った。

「トウジも残業?」
「あぁ、ちょっと忙しくてな」

部署が違う彼とは、1ヶ月前の残業の時に顔を合わせて以来、何かと話すようになり、今ではご飯を食べに行ったりする仲になっていた。

「アカリは? もう帰るのか?」
「うん。さすがにお腹空いたしね」
「じゃ、俺も帰ろうかな。一緒に帰ろうぜ」
「いいよ。じゃ、ここで待っとくね」

彼は鞄を取りに行き、私はエレベーター付近で待つことにした。

トウジは私の1つ年下だけど、しっかりしていて責任感も強い。

同じ部署ではないので、働きっぷりを見られないけれど、社員食堂でたまに見かけると他の女子はキャッキャっと喜んでいる。

たしかに見た目はイケメン、の部類かな。

背も高め?

きっと180くらいはありそう。

モテ要素は十分にある。

元カレと別れて1年以上経っていた私には、とてもいい彼氏候補ではあるが今はまだそういった関係にも発展していない。

「ありっちゃあ、ありなんだけどな…」
「なにが?」
「うわっ!」

1人ぶつぶつと呟いていた私に彼が声をかけた。

「な、なんでもない! 何食べる?」
「そうだな…」

慌てて話題を変えて会社を後にすると並んで駅前の方に向かっていく。

「焼き鳥か焼肉は?」
「いいね。どっちがいい?」

些細な会話としながら、いつもの道を歩いていると、急に彼が私の腕を引っ張った。

「え、なに」
「こっちの方が近道だから」

たしかにこの道の方が近道なんだけど真っ暗で何もなく、普段の帰りなら絶対通らないようにしていた。

けど今は彼が一緒だからと、ついて行った。

「ここよく通るの?」
「いや何回か通ったことあるぐらいかな」
「そうなんだ」
「アカリ」
「ん?」
「こっち」

彼はまた私の腕を引っ張って、今度は建物と建物の間の暗がりに引き込んだ。

「ちょ、なに。こんな狭い所なにもなくない?」
「…」
「トウジ?」

暗くて彼の表情がよく見えなかった。

だけど暗がりの中、彼の顔がゆっくりと近付いてきていることは分かった。

「トウジ…」
「…アカリ」

腰を抱き寄せる彼の腕は大きくて、男の人なんだなと意識してしまう。

あ、っと思った時にはもう、そっと触れて確かめるようなキスをされていた。

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