大好きな彼と仕事終わりに映画デート♡カップル専用シートに座ったら、隣から淫らな指先が伸びてきて…♡
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大好きな彼と仕事終わりに映画デート♡カップル専用シートに座ったら、隣から淫らな指先が伸びてきて…♡ (ページ 1)
「暖、お待たせ!」
「仕事お疲れ、俺も今来たとこだよ」
週末、仕事を終えて彼氏の暖と向かうのは、楽しみにしていた映画デート。
ここ数週間忙しくしていた私にご褒美として、暖が提案して、チケットまで取ってくれたのだ。
「この映画、楽しみにしてたんだよね!」
「楓このシリーズ好きだもんな、結構人気でさチケット取るの苦労したよ」
「待望の新作だからね、皆楽しみにしてたんだよ。チケットほんと、ありがとうね?」
「いいって、ここの所ずっと仕事頑張ってたし今日は存分に息抜き…な?」
「暖、ありがとう…!」
彼氏からの優しさが身に染みる…私はそんな幸せを噛み締めながら、暖の後に続いて映画館に足を踏み入れた。
…のだけど、私は映画のお供にと購入したポップコーンを抱え、座席の前で立ち尽くしてしまう。
「…楓?」
「暖…あのさ、これって…!」
「ん?カップルシートってやつだけど」
後ろから来た暖を振り返って問いかけると、さも当たり前という様な返答が返ってきた。
そういえば、この座席を取ったのは暖だし、知っていて当たり前と言えば当たり前なのだけど…
どちらかと言えば、間違えて購入した!という様な反応を想定していた私は思わず面食らってしまう。
「いやさ、偶にはこういうのも良いかと思って…さ」
暖は少しバツの悪そうな顔をしながらも「最近楓忙しかったし…俺も寂しかったって言うか」と言われて、もう何も言えなくなってしまった。
「その…いやって訳じゃなくて、ただちょっと恥ずかしかったって言うか」
2つの座席をくっつけたシートの間には肘掛けが無くて、完全に密着して座ることが出来る。
それだけなら、ただのペアシートという形だけど、私達の座るカップルシートは、あからさまなピンク色。
その上、背もたれの造形がハートマークになっていて、まさにカップル専用という感じだ。
何だか、ラブホテルにありそう…という言葉は、暖の優しさに免じて飲み込むことにした。
私達の他にカップルシートはいくつかあるけど、それぞれアトラクションの様に仕切られている。
普通の座席とも少し距離があるし、映画に支障ない程度の高さの仕切りもある。
低い位置のあちらからは、カップルシートの様子は伺えない様に出来ているのだろう。
こんな見かけだから、利用するのは学生や若いカップルだけかと思いきや、私達のお隣さんも同じ社会人カップルだった。
どうやら、多方面に人気があるらしい。
「ほら、いつまでも立ってたら逆に目立つよ?」
そう暖に急かされて、私はようやくピンク色のカップルシートに腰を落ち着けたのだった。
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