彼氏にフラれて落ち込んでいるわたしは、強引な年下社員に慰められる

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彼氏にフラれて落ち込んでいるわたしは、強引な年下社員に慰められる (ページ 1)

「楓さん、今日一日変でしたね。何かありましたか?」

仕事が終わり帰ろうとしたところで、後輩社員の陸に呼び止められた。

「うん、実はね、昨日彼氏と別れちゃって…仕事に影響しちゃまずいよね…」

「先輩から振ったんですか?」

「ううん…振られた…のかな…」

「え?本当ですか?先輩が振られるとか信じられません」

「結構長い間連絡取れてなくてね…あーなんか疲れちゃった…」

「そうなんですね…なんか、へこんでる先輩見てられないです。何か僕にできること…あ!今からコンビニ行こうと思ってたんですけど、付き合ってもらえませんか?甘いものでもおごります!」

そう言うと後輩の陸は、わたしの返事も聞かずに歩き出した。

「待って待って、どこ行くの?」

陸はエレベーターの方向とは逆に向かって進み、非常階段に続く分厚い扉を開けた。

陸はそのまま階段を下り始める。

オフィスは18階にあるので、非常階段を使うのは避難訓練のときくらいで、普段は誰も歩いていない。

2階分ほど下りたところで、陸が突然立ち止まる。

「ん?どうした??」

「楓さん、僕の気持ちには全然気付いてないですよね?」

「どういうこと?」

「僕、入社したときからずっと、楓さんのこと好きだったんです」

「え??」

「彼氏さんと別れたなら、僕、もう遠慮しないですよ」

そう言うと陸は、少し離れて歩いていたわたしの腕を引っ張り、強い力で抱きしめた。

「え、ちょっと…」

昨日から頭も体もぼんやりしているせいで、抵抗しようにも力が入らない。

「僕のこと、嫌いですか?」

「嫌いじゃないけど…」

「じゃあ、ガンガンいかせてもらいます」

陸は一旦体を離し、わたしの肩を両手で掴む。

ぐっと顔を寄せ、次の瞬間、唇を奪われた。

「ダメだよ、こんなところで…」

「だって、せっかく2人きりになれたんですよ。僕、ずっと我慢してたんですから」

言葉とは裏腹にふわりと優しい力で何度も唇を重ねてくる陸の口づけが思いのほか心地良く、わたしは身を委ねることにした。

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