気持ちよさの探求に余念がない彼氏が持ち掛けてきた、新しい夜の楽しみ方

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気持ちよさの探求に余念がない彼氏が持ち掛けてきた、新しい夜の楽しみ方 (ページ 1)

「ここを触らないで気持ちよくなってみようか」

 ベッドの上でバードキスを繰り返していた最中、創はそんなことを言って私の下を指差した。
 
 いつも私のことを気持ちよくすることに余念がない創は、これまでもアダルトグッズを寝室へ持ち込んでみたり、SMプレイの提案をしてきたり、私に目隠しをしてみたり…と、この時間に飽きがこないように、より盛り上がれるようにと工夫を凝らしていた。

「触らないで? ふふっ、そんなことできるの?」

 今回の提案もその一環であるような気がしているけれど、女性の性器を触らずに気持ちよくするなんて無理があるように思う。
 
 からかうようにそう尋ねてみたけれど、その態度が創の熱に火をつけたらしく、「言ったな?」といたずらっぽく笑いながら両手を伸ばして私の耳たぶをさわさわと揉んだ。

「あはは、くすぐったいってば」
「まあ任せろって。そのうちどんどん気持ちよくなるからさ」

 ほんとかなあ、と笑い混じりにそう返すけれど、本当はもう分かっている。創の提案で私が気持ちよくならなかったことなんか一度もないってこと。
 
 今回の突飛な提案だって、きっと創の手にかかれば大成功して、私はまた新しい気持ちよさを教え込まれてしまうんだろうってこと。

「ほら、体の力抜いて」
「うん…」

 ささやくようにそう告げるのと、創の触り方が変わるのとが同時だった。遊び合うような純朴な手つきから、熱を持ったねっとりとしたものへ。これから起こることを嫌でも意識してしまい、私の肩がぶると震えた。

「愛子の肌、すべすべだね。二の腕とかさ、日に焼けてなくて真っ白だし、本当に綺麗だ」
「んっ…、何、今日は褒める日なの?」
「そうだよ、愛子が気持ちよくなるためなら何でも言うんだ俺は」
「ふふっ、何それ?」
「もちろん、愛子が綺麗なんてことは普段から思っているよ、嘘じゃない。でもこんなことにかこつけないと、男は好きな子をろくに褒めることもできないんだ。不器用だからさ」

 嘘つき、と口にしたくなるけれど、幸せに口を塞がれる形で言葉を飲み込んでしまう。創が不器用だなんてありえない。この手はいつだって器用に動くのに。いつだって、器用な手つきに気持ちよくさせられてしまうのに。

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